AppleはMavericksにおいて、より柔軟なドキュメント整理を可能にするために、タグを追加できるようにした。そしてファイルの検索では、こういったタグを1つまたは複数指定できるようにもした。使い方をイメージしてもらうために例として、「仕事」というタグが付いたドキュメントファイル群と、「写真」というタグが付いた写真ファイル群があったと考えてほしい。この場合、「仕事」を検索すると該当タグの付いたすべてのファイルが検索でき、「写真」を検索するとライブラリ内のすべての写真が検索できる。さらに、「写真」と「仕事」の双方を指定して検索すると、仕事に関係のある写真だけが検索できるわけだ。
これはFinderに対するうれしい機能追加であり、絞り込み検索を行うための素晴らしい方法であるが、あらかじめすべてのドキュメントにタグを付けておかなければならない。とは言うもののタグを使用すれば、ハードディスク内に埋もれたドキュメントをより簡単に検索できるようになるはずだ。
アプリのフルスクリーン表示機能は「OS X Lion」で初めて採用されたのだが、ユーザーはすぐにこの機能が完全でない、特にモニタを複数使用している場合に期待通りの動作をしないという点に気付いた。うれしいことに、Mavericksではこの機能がようやく使いものになるようになった。このため今ではマルチモニタ上でフルスクリーンアプリを動作させ、それぞれを簡単に切り替えられるようになっている。この修正は2年前から待ち望まれていたものであったため、期待通りの動作になったのは喜ばしいとはいえ、なぜ2年もかかったのかと疑問に感じてしまう。
AppleのMapsは、iOSでデビューを飾った際には厳しい評価が下されたものの、時とともに大きく改善されてきている。「MacBook Pro」で使ってみたところ、このアプリはトラックパッドでのナビゲーション時にもスムーズに動作し、ジェスチャー操作も直感的で素晴らしいものとなっていた。すべてはiOS版と同様に動作するうえ、コンピュータの前から離れる前に経路情報を入手しておくための便利な追加機能も用意されている。
つまり、Mac上のマップで場所を探し出した後、その経路情報を他のデバイスと同期できるわけだ。また、iOS版と同様に交通状況を加味した所要時間を得ることもできる。このため、自宅で目的地までの道順を調べておき、iPhoneと同期しておけば、行く先々で曲がるところを教えてくれるようになるわけだ。これはちょっとした外出を計画する際に活用できるはずだ。
マップは「Mail」や「Contacts」「Calendar」といったアプリにも組み込まれている。このため、住所が分かればそのアプリ内で地図を確認できるうえ、マップに切り替えれば経路情報と周囲の状況を詳しく調べられるようにもなっている。
iOSデバイスから持ち込まれた機能の1つであるiBooksは、そのモバイル版と極めてよく似た見た目となっている。Mac版のiBooksはiOS版のそれと同様に、書籍を読んだり購入したりできるうえ、「iCloud」と同期すれば、あるデバイスで読んでいた書籍の続きを別のデバイスで読み続けられるようにもなる。また、スワイプしてページをめくったり(トラックパッドを用いる)、画像をピンチして拡大でき、ページからページへのスクロールもスムーズだ。さらに、同時に複数の書籍をオープンすることもでき(学生にとってはうれしい機能だ)、セクションをハイライト表示させたり、メモを書き込んだりもできる。こういったものすべてがiOSデバイスすべてと同期されるわけだ。これらの機能はiOSユーザーにとっては目新しいものではないが、Macでもついに利用できるようになったのは素晴らしい。
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