サンフランシスコ発--サンフランシスコ湾の中心部にある、かつての米海軍基地だったトレジャーアイランドの先端に浮かぶはしけで、何やら謎めいた巨大建造物が建設中だ。そして、それがGoogleの手によるものであることを示す特徴があちらこちらに存在する。
この構造物の内部に何があるのかは不明だが、高さは4階建てほどで、現代的な貨物コンテナを使って組み立てられている。この建造物の謎が明かされるのはいつなのかもはっきりしない。だが既に、周囲からは揶揄する声が出始めており、地元の人々はそれを秘密プロジェクトと呼んでいる。
Googleは、この件について相次ぐコメントの要請に応じていない。ただし、リース契約の内容を調べたり、LinkedInでこのプロジェクトの窓口を突き止めたり、さらにはトレジャーアイランドの住民に聞き込みを行ったり、専門家の意見を聞いてみたところ、丸見えにもかかわらず厳重なセキュリティで守られたこの巨大構造物の建築主がGoogleであることはほぼ確実だ。
ひょっとすると、この建造物は洋上に浮かぶデータセンターなのではないだろうか。この建造物の写真を見たある専門家はそう考えている。特に、はしけの上に建てることで、冷却源であると同時に、安価な動力源でもある「海」を容易に利用できるのがその理由だ。さらに言っておくと、Googleは2009年に浮体式洋上データセンターの特許を取得しており、また、データセンターを輸送用コンテナの内部に収容する手法は既に定着している。
もちろん、Googleが語らない以上、実際にこの構造物が浮体式洋上データセンターなのかどうかを断言するのはむずかしい。しかし、Googleは過去にもデータセンターを安価な冷却手段を得られる場所に設置しており、さらには発展途上国に気球や小型飛行船を介してインターネット接続を提供しようという、思いもよらない風変りなプロジェクトに取り組んでいることを考えれば納得がいく。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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