Googleは、コンピューティングの将来が海にあると見ている。
Googleは、「浮遊データセンター」の特許を申請した。同データセンターでは船上にコンピュータを設け、電力は波力発電より得て、冷却には海水を利用する。
この特許は2007年2月に申請されていたが、米特許商標庁(USPTO)の電子申請で発見され、Slashdotで米国時間9月6日に報じられた。
Googleの技術者が示した概略によると、同システムは、自家発電するデータセンターで、3〜7マイル(約5〜11km)の沖合に置かれ、電力網に依存せずに稼働が可能という。ラックマウントされたコンピュータは、標準の運送用コンテナに収納されているため、トラックによる運送が可能で、クレーンで船上に積まれる。
電力を得るには主に波力発電が利用される予定だ。しかし、風力タービンを使って、例えば、送水ポンプを動かしたり、河川では潮力発電を利用したりする。
この特許では、いわゆる「Pelamis」と呼ばれ、波の動きを電力に変換するポンプを搭載した「はしけ」を利用するシステムが使用される。英国企業のPelamis Wave Powerは、試作機をスコットランドで稼働中で、ポルトガル沖に1機に設置する予定だ。
Googleでは、はしけを1平方kmに複数の並べることで、30メガWの電力を得られると計算している。
また、機器には直流電力を利用するものが想定されており、交流よりもエネルギー効率が良いと一部で考えられている直流用コンピュータを稼働させる。
サーバメーカーとデータセンターは、コンピュータの冷却に液体を既に利用している。Googleの特許では、海を巨大なヒートシンクととらえ、海水を淡水にし、熱交換に利用する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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