Microsoftは長らく仮想化技術でパートナー関係にあるCitrixに対抗する構えなのだろうか。Microsoftが米国時間10月7日、「iOS」および「Android」搭載端末向けにリモートデスクトップアプリをリリースすると発表したことを考えると、どうやらそれは間違いないようだ。
Microsoft関係者らは、「Windows Server 2012 R2」と同時に提供される予定になっている次期「Remote Desktop」アプリについて、大きく取り上げてはいない(同アプリは、10月中に各アプリストアからダウンドロードできるようになる予定)。実際のところ、その提供についてはプレスリリースの一文でのみ触れている。
新たにiOSおよびAndroid版のRemote Desktopアプリが提供されると、「Windows」や「Windows RT」からiOS、「OS X」、Androidにいたるあらゆる端末から仮想デスクトップにアクセスできるようになる。これらのアプリには、2年前に発売されたMac向けRemote Desktopクライアントの全面刷新版が含まれている。ユーザーはこれらのOSを搭載した端末からWindowsや「Windows Server」に接続し、そこに保存されているアプリケーションやファイルを使って作業することが可能になる。
Microsoftのデスクトップサービス分野のMost Valuable Professional(MVP)であるMichel Roth氏が指摘しているとおり、新たにリリース予定のリモートアプリは「極めて重要なもの」である。同氏によると、そうしたアプリの存在は、Microsoftがデスクトップの仮想化という手段を用いて「BYOD(Bring Your Own Device:個人所有のデバイスの持ち込み)の実現に真剣に取り組んでいる」姿勢の表れだという。
Roth氏はブログ投稿で、新たなリモートクライアントが「期待されるような基本的なもの、すなわち『v1(バージョン1)』的なものではない」と記している。Roth氏は、Remote DesktopアプリのiOS版では「iOS 6」および「iOS 7」をサポートし、Android版では「Android 2.3」(開発コード名:「Gingerbread」)以降をサポートするはずだと指摘した。これらの新しいアプリのRDP(Remote Desktop Protocol)レベルはRDP 8(.1)であり、したがって「RDP 8がデスクトップ仮想化にもたらしたユーザーエクスペリエンスにおけるあらゆる利点が利用できることになる」と同氏は付け加えた。
Remote Desktopは、「Windows Store」において「Windows 8」やWindows RTユーザーから最も高い人気を得ているアプリの1つ。Remote Desktopアプリのライセンス要件は複雑で、クライアントアクセスライセンス(CAL)とバックエンドインフラのサポートには、Windowsおよび非Windows搭載端末上でRemote Desktopを動作させることが必須となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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