もはや秘密ではなくなった。Twitterがこれまで内密に進めてきた取り組みが、初めて外部の人々の詮索の目にさらされている。Twitterは米国時間10月3日、新規株式公開(IPO)での10億ドルの資金調達に向けて、米証券取引委員会(SEC)にS-1申請書を提出し、それが公開された。
驚いたことに、創設7年目のTwitterは、これまで機密として厳重に保護してきた興味深い情報をいくつか開示している。申請書には難解な法律用語や定型句が並んでいるが、それらをふるいにかけて面白い情報を見つけ出した。
1. Evan Williams氏はTwitter株の12%を保有:Williams氏はTwitterの共同創設者で、現在は新興企業Mediumの経営者だ。5690万株を保有する同氏は、ほかのどの幹部や株主より多くのTwitter株を保有している。同氏の保有株数はTwitterの発明者とされるJack Dorsey氏の2倍以上だ。ただし、同社元幹部であるWilliams氏とDorsey氏はいずれも、現最高経営責任者(CEO)のDick Costolo氏よりはるかに多くのTwitter株を保有している。一方、同じくTwitterの共同創設者であるBiz Stone氏の名前は同書類に1回も出てこない。
2. CEOの年俸はごく少額:厳密に言うとそうでもないのだが、Costolo氏は以前のような巨額の手取り給与はもう受け取っていない。Twitterの49歳であるCEOの年俸は、8月にわずか1万4000ドルまで下げられた。Twitterがツイートの文字数の上限として定めている140文字に換算すると、1文字当たり100ドルだ。Costolo氏は以前、年間20万ドルの給料を受け取っていた。しかし、同氏のことを心配する必要はない。株式報賞や業績報賞を含めると、同氏の2012年の報酬パッケージは1150万ドルに相当すると試算されている。Costolo氏は現在、Twitter株の1.6%に相当する約760万株を保有している。
3. Twitterの規模は予想より小さい:Twitterはかなり前から、2億人以上のアクティブユーザーがいるとしてきた。2013年10月3日、同社が言及してきた「以上」というのは、わずか1800万人であることが明らかになった。つまり、今回の書類提出前に推測されていた2億4000万人よりかなり少ないということだ。Twitterのユーザー数は依然として、Facebookの11億5000万人の5分の1にも満たない。実際のところ、Twitterの規模はFacebookよりも、同社の所有するInstagramにはるかに近い。Instagramは1億5000万人の月間アクティブユーザー数を誇っており、TwitterのS-1申請書でも競合として名指しで言及されている。Twitterの規模はわずか数カ月前と比べても縮小しているかもしれない。同社はスパム検出機能を改善した後、第2四半期に「多数」のアカウントを停止したと述べた。Twitterは現在、月間アクティブユーザーにスパムや偽アカウントが占める割合は5%以下と試算している。
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