9月6~11日にドイツ・ベルリンにて開催された世界最大のエレクトロニクスショー「IFA2013」。その会場でソニーが発表したのは、コンパクトデジタルカメラブランド“Cyber-shot”に新しくラインアップされた“レンズスタイルカメラ”だ。
特徴的なのは一目でわかる奇抜なボディデザイン。これまでのコンパクトデジタルカメラと異なり、そのデザインはまさにズームレンズの鏡胴部分だ。撮像素子やズーム倍率などの異なる2種類がラインアップされており、どちらも共通して液晶画面を持たない。
発売日は10月25日で、価格はオープンプライスだが、ソニーのオンラインストア「ソニーストア」では、「Cyber-shot DSC-QX100」が5万4980円。「Cyber-shot DSC-QX10」が2万4980円となっている。
Cyber-shot DSC-QXシリーズは新しいコンセプトの製品だ。だからというわけではないが、まだ発売されていないにもかかわらず多くのメディアで取り上げられている。では、その魅力はどこにあるのだろうか?その答えは“スマートフォン”との連携にある。
基本的にデジタルカメラとスマートフォンの連携といえば、ソニーのコンパクトデジタルカメラ「Cyber-shot DSC-RX100M2」のように、“転送”と“リモートシャッター”という2つの機能がメインとなる。転送とは、コンパクトデジタルカメラで撮影した写真データを無線通信を利用してスマートフォンへと転送する機能だ。この場合のメリットは、デジタルカメラの高画質写真をスマートフォンで利用できる点にある。FacebookやTwitterに美しい写真をアップしたいときに便利だ。
一方のリモートシャッターは、無線通信を利用してシャッターやズーム、フラッシュといった操作をスマートフォンで行う機能だ。このメリットはカメラを三脚などで固定しておき、遠隔操作(集合写真などに便利)できる点にある。
では、Cyber-shot DSC-QXシリーズはどうかと言えば、“スマートフォンのアクセサリ”として位置付けられた製品だ。特徴として“新しいスマートフォン撮影スタイル”を掲げている。スマートフォンとの親和性(連携性)は極めて高く、第2のレンズとして利用できるのである。
Cyber-shot DSC-QXシリーズには撮影した写真データを確認するための液晶モニタが搭載(メモリカードの挿入表示/バッテリ残量表示用の「表示パネル」のみ)されず、ズームレバーやシャッターボタン、電源ボタンといった必要最低限の操作インタフェースしか備えない。
つまり、スマートフォンの画面を利用しない限り、「撮影モード」や「静止画/動画」といった切り替えができず、ホワイトバランスや露出補正などの調整も行えない。
ただし、記録媒体(メモリースティック マイクロ/microSDXC/SDHC/SDカード両対応)となるメモリーカードスロット(排他利用)とバッテリ装着部を備えるため、スマートフォンと接続していない状態でも単独撮影は可能だ。
また、スマートフォンとの接続には専用の「接続アタッチメント」を利用する。厚さ13mm以下、幅54~75mmのスマートフォンであれば、おおよそ装着できる。ちなみに、同社のスマートフォン「Xperia Z」には専用のカメラアタッチメントケースが用意されている。
「接続アタッチメント」あるいは「カメラアタッチメントケース」と組み合わせることで、スマートフォンをあたかも“コンパクトデジタルカメラ”のように構えて撮影できるわけだが、通信(Wi-Fi/NFC)が確立されていれば、スマートフォンに装着する必要はない。切り離して使うことで、例えばローアングルからペットを撮影する、ハイアングルから俯瞰を撮るといった事が可能。また、Cyber-shot DSC-QXを三脚などで固定して集合写真なんかも簡単に撮れる。ちなみに共にバッテリ性能は同じ。CIPA規格で静止画約220枚の撮影が可能だ。
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