このレビュー執筆当時において、筆者がそれほどうれしく思わなかった変更点の1つが「Calendar」にあった。ただし、これについては、どのように機能するかがその後明らかにはなっている。Calendarアプリは新しいレイアウトを採用しており、ユーザーは月単位へ、また日単位へと表示を切り替えられるようになった。またカラースキームもiOS 7のデザイン美学と調和するものに刷新されている。しかし「iOS 6」では、日単位のビューでその日の予定のリストが画面上部に表示されていたため、一目で予定を確認できた。筆者が最初に新バージョンを見たとき、そのリストをすぐに見つけられなかった。したがって、終日の予定表しか見ることができないために、その日の予定表をスクロールして、それぞれの予定を確認する必要があると考えた。幸い、ある読者が筆者に対し、Calendar上部にある拡大鏡アイコンをタップするだけでこれまで通りリストを見られると指摘してくれた。リスト表示がまだ使えることに安心したが、検索機能の中に隠されていることが直感的に分かりやすいとは思えない。
この問いに対する答えは、「おそらくイエス」だ。iOS 7は「iPhone 4」と「iPhone 4S」、「iPhone 5」、「iPhone 5c」、およびiPhone 5sで動作する。「iPhone 3GS」には対応していない。「iPad」については、「iPad 2」と「iPad mini」、およびそれ以降のiPadで動作するが、初代iPadには対応していない。「iPod touch」ユーザーは、第4世代か第5世代のデバイスが必要だ。
もっと重要なのは、「自分のデバイスではどの機能を利用できるのか」という質問かもしれない。次の表は、どのデバイスでどの機能を使えるのかを示している。
iPhone 5s | iPhone 5/5c | iPhone 4S | iPhone 4 | iPod touch(第5世代) | iPad 2 | iPad 3 | iPad 4 | iPad mini | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Siri | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | ○ |
AirDrop | ○ | ○ | × | × | ○ | × | × | ○ | ○ |
パノラマカメラモード | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × | × | × | × |
Cameraアプリのフィルタ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × | × | × | × |
指紋スキャナ | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × |
iOS 7は、初代iPhoneが2007年にリリースされてから初めての大規模なOS再設計であり、Appleのシャープですっきりとした、そして鋭利と言ってもいいほどの美学にこれまで通り忠実でありながら、より現代的な外観への移行を表している。iOS 7にアップデートすると、古いiPhoneでさえ再び新しいものに感じられる。そして筆者はこの大胆な進歩を気に入っている。iOS 7は魅力的で落ち着いているが、最初に利用するときは複雑でもある。
実際に、筆者が新しい操作に慣れるまでには少し時間がかかった。ほとんどのアプリはこれまでと同じように動作するが、中にはそうでないものもある。いくつかのアプリの画面では前と同じ情報を閲覧するのに、これまで以上にスクロールしなければならない。これから数日間は、iOS 7の見慣れない外観に頑固に抵抗し続ける人がいるのではないかと筆者は思っている。しかししばらく時がたてば、彼らも納得するだろう。
機能についてはまた状況が異なる。待望されていたControl Centerを除けば、大規模な変化を引き起こすような追加機能は多くない。しかし今回のアップデートは、ユーザーがiOSで日常的に実行する操作の多くを簡素化するだろう。そのことと刷新されたデザインとを合わせて考えると、iOS 7をダウンロードする価値は十分にある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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