ベルリン発--サムスンは、「GALAXY Note」が売れている理由はその画面の大きさにあると考えているものの、マルチタスク機能や「S Pen」についても忘れてはいない。このため、「GALAXY Note 3」ではこれらの点を強化し、手書きのメモを活用するための新機能とともに、2つの(あるいはそれ以上の)アプリを同時に使用する際の新たな機能も搭載している。
初代のGALAXY Noteは、携帯電話とタブレットの隙間を埋める製品であり、今日の大型化しつつある携帯電話の先駆けとも言えるものであった。新製品であるGALAXY Note 3はそれまでのGALAXY Noteと同様に、ベルリンで開催されたテクノロジ見本市「IFA」で発表された。なお今回は、「GALAXY Gear」スマートウォッチと、10.1インチ画面を搭載した「GALAXY Note 10.1」も同時に発表されている。
GALAXY Note 3は米国ではAT&TとSprint、Verizon、U.S. Cellular、T-Mobile USAという通信キャリアで扱われることが確定している。9月25日より140カ国以上で発売される予定となっており、その後10月以降には米国や世界のその他の国々でも発売される予定だ。
GALAXY Note 3には、「GALAXY Note II」の5.5インチ画面よりも若干大きな5.7インチのフルHD画面が搭載されている。画面のサイズが大きくなったにもかかわらず、GALAXY Note 3は厚さが8.3mm、重さは168gと、GALAXY Note IIに比べてより薄く、より軽くなっている。このため、重さだけを考えると片手でも余裕で持つことができる。ただし、映画「カウガール・ブルース」でユマ・サーマンが演じた主人公並みの巨大な親指でないと片手で操作するのは難しいだろう。
画面は期待通り明るく、色彩豊かで、応答速度も申し分ない。ほとんどのタブレットと同様に指先ひとつであらゆる操作が可能であるものの、S Penと呼ばれているスタイラスによるよりきめ細やかな操作も可能となっている。
石板のような画面の下には、頼もしい2.3GHz駆動のプロセッサと、3GバイトものRAMが搭載されている。こういった高性能ハードウェアと大型ディスプレイによって電力消費は大きくなるものの、バッテリ切れの心配を軽減するために3200mAhのバッテリが搭載されている。
GALAXY Note 3は、通信速度についても申し分ない。同製品に搭載されている4G LTEは第4世代で最速のUE Category4に対応しているため、高速なインターネット接続が可能だ。
背面には、縁に縫い目のような装飾が施された革風の素材が使用されており、LEDフラッシュ付きの13メガピクセルカメラが装備されている。こういった背面デザインが採用されたのは、「GALAXY S4」などで、安っぽいつやつやしたプラスチックが使用されていると批判されたことを受けたものだろう。サムスンが高価な財布のような高級感を演出しようとしているのは明らかだ。そしてそれは、格好のよい金属製の縁と相まって、成功していると言える。
ただ、サムスン最大のライバルであるAppleが時代遅れだという理由で「iOS」のデザインからスキュアモーフィズムを排除したという絶妙のタイミングで縫い目が採用されたことに、筆者は思わず笑みを浮かべてしまった。
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