「Windows Phone」搭載端末メーカーは、ソフトウェアの提供を受けているまさにその企業と競争しなければならなくなったことに不満を感じているとの見方があるかもしれない。だがMicrosoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は、異なる見解を持っている。
Ballmer氏は米国時間9月3日、アナリストと報道関係者を対象とする電話会見で、Microsoftが72億ドルでNokiaの携帯電話事業を買収することは「OEMの機会を増やす」と考えていると述べた。OEMは業界用語で、デバイスメーカーを指す。同氏はまた、すでにOEM各社と話し合っており、今回の買収について意気込みを共有していると付け加えた。
Ballmer氏は電話会見の中で、「私が今日話した多くのOEMは、自社のWindows Phoneへの投資について昨日よりも一層意気を高めている」と述べた。
Ballmer氏は、NokiaへのROI(投資対効果)を確保したい点についても論じた。同氏によると、Microsoftの営業利益が損益分岐点に達するには、Nokia部門を通じて5000万台のスマートデバイスを販売する必要があるという。Nokiaが前四半期に販売したWindows Phone搭載端末は約750万台にとどまっており、Microsoftがこの重要な節目に到達するまでの道のりはまだ遠いことを示している。
さらにBallmer氏は、この買収の正当性について触れ、同社の投資は確かに巨大かもしれないが、マーケティング効果の改善と、両社が並行するのではなく一体になって取り組むことを通じて、Microsoftはより多くの価値を顧客に示せるはずだと考えていると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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