Appleが、スウェーデンを拠点に画像、動画、ソフトウェアを圧縮するためのアルゴリズムを専門に扱うAlgoTrimを買収したと、スウェーデンの報道社Rapidusが現地時間8月28日に報じた。
AlgoTrimは当初、フィーチャーフォン向けにアルゴリズムを開発していたが、その後スマートフォンへと対象を拡大した。同社のウェブサイトによると、同社の技術は、「Android 4.0」(開発コード名:「Ice Cream Sandwich」)向けのGoogleの「Gallery」アプリにおける画像の高速デコードに使用されているほか、一部の端末メーカーではAndroid搭載端末向けのファームウェアアップデートの圧縮に使用されているという。
この報道に関する問い合わせに対してAppleは声明で、「Appleは小規模な技術企業を適宜買収しているが、通常、当社の目的や計画については説明しない」と述べた。
米CNETはAlgoTrimにコメントを求めたが、まだ回答は得られていない。
しかし、AlgoTrimの技術がAppleのような企業に与える恩恵は容易に思い浮かぶ。ソフトウェアアプデートのファイルサイズを圧縮することは、Appleにとって大きな利点となり得る。AppleはApp Storeにおいて、無数のアプリに対して膨大な数のアップデートを絶えず発行しなければならないからだ。また、画像を画面上により高速にレンダリングできる技術を「iOS」に組み込めば、グラフィックスを表示するすべてのアプリ(つまり、これまでに開発されたほとんどすべてのアプリといえる)が恩恵を受ける。
AlgoTrimは、リアルタイムで動画を処理するための多数の圧縮および解凍処理向け製品を保有している。同社のウェブサイトによると、画像処理において同社は、計算と画像処理の融合に取り組んでいるという。「AlgoTrimは、超解像技術など、さらに高度な画像処理ソリューションも提供しており、最新の計算機写真術(computational photography)を携帯端末に取り入れる他の画像処理ソリューションをまもなく提供する予定だ」と同社ウェブサイトには記載されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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