シャープ、IGZO搭載スマホ好調で営業利益を確保--1Q決算

 シャープは8月1日、2014年3月期第1四半期(4~6月)の連結業績を発表した。日本国内、中国、新興国での液晶テレビ需要の持ち直しと、IGZO液晶搭載スマートフォンの販売増などにより、営業利益30億円を確保した。

  • 第1四半期連結業績概要

 売上高は6079億円(前年同期比32.6%増)、営業利益は30億円(前年同期は941億円の損失)となり、営業利益は2013年3月期の第3、4四半期に続き黒字を確保した。経常損失は127億円(同1038億円の損失)、当期純損失は179億円(同1384億円の損失)となり、売上、利益ともに計画を上回った。

  • 部門別売上高

 低迷が続いたデジタル情報家電は、前年同期に比べ売上高1589億円(同18.5%増)、営業損失13億円(前年同期は202億円の損失)と、売上、営業損益をともに改善。第2四半期以降は、テレビ事業で60インチ以上の大型モデルへのシフトと図るとともに、新興国、重点地域へローカルフット商品を投入していく。一方IGZO液晶搭載モデルが好調な携帯電話は、モデル数を拡充し、国内シェアを奪回を目指す。これらの施策を行いながら、年間ベースでの営業黒字化を目標に据える。

 国内市場が堅調な太陽電池は、年間の売上高を前回予想の2800億円から3100億円に上方修正した。また赤字を計上していた液晶事業は、大型液晶の外販が好調に推移したことに加え、スマートフォン、タブレットの需要増により、中小型液晶の販売も増加。売上高1938億円(前年同期比32.8%増)、営業損失95億円(前年同期は634億円の損失)となった。今後はIGZOなど高付加価値パネルへのシフトを図るとともに、テレビ用液晶の生産、販売、在庫の効率化、適正化を進めることで、年間営業利益300億円を目指す。

 社内計画を上回った第1四半期だが、為替動向や海外経済など、依然として事業環境は不透明な部分が多いと見ており、2014年3月期通期の予想は売上高2兆7000億円、営業利益は800億円、純利益は50億円と、前回の予想をそのまま据え置いた。

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