米特許商標庁、アップルの「ピンチズーム」特許に最終拒絶理由通知か

Don Reisinger (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年07月30日 10時04分

 新たな報道が事実であるならば、追い詰められた状況にあったAppleの「ピンチズーム」特許は、米国特許商標庁(USPTO)によって却下されたようである。

 サムスン電子は米国時間7月28日、Appleの「ピンチズーム」特許(米国特許番号7844915)を侵害しているとされる訴訟をすべて棄却することを求める申請書類をカリフォルニア州北部米連邦地方裁判所サンノゼ支部に提出した。Macworldがこの申請書類のコピーを入手したとして報じている。Macworldによると、サムスンは、USPTOが最近、「最終拒絶理由通知」を通して同特許に含まれる21件すべての請求項を拒絶したことを指摘しているという。

 Appleの同特許は、ユーザーが合わせた2本の指を互いから離すことによって、拡大または縮小の操作をする方法を説明するものである。特許侵害をめぐって係争中の訴訟において、Appleはサムスンが、同特許の請求項を侵害しているとして訴えた。陪審員団は2012年8月、対象のサムスン製品24機種のうち21機種がピンチズーム特許を侵害していると認め、同社がAppleに10億5000万ドルの損害賠償を支払うことを命じた。

 USPTOは2012年12月、同特許を再度分析し、再審査の結果、21件すべての請求項を無効と判断した。Appleはその判断に異議を申し立てることができたが、Macworldの記事が正しければ、その試みはうまくいかなかったようである。

 しかし、USPTOのサイトを調べた米CNETは、同特許がまだ掲載されており、同庁による最終拒絶理由通知を示す最新の「法的状況」の記載がないことを確認している。USPTOがすぐに掲載内容を更新していないだけなのか、現時点で何か明らかになっていないことがあるのかはわからない。

 いずれにせよ、サムスンによる今回の申請の目的は、同特許を利用していることに基づく同社製品に対するすべての訴えを棄却することである。裁判所がこれを認めれば、同社の損害は軽減される可能性が高い。現時点では、再審理や他の命令によって、同社の損害は変わる可能性がある。

 米CNETはMacworldの報道について、Appleとサムスンにコメントを求めているが、本稿執筆時点で回答は得られていない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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