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アップルにおける旧型「iPhone」の役割--クックCEO発言に見る低価格機種戦略

Dan Farber (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年07月26日 07時45分
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 Appleの第3四半期決算を見る限り、スマートフォン市場を上下から攻略するためのTim Cook氏の計画は、うまく機能しているようだ。アナリストにとっては驚きだが、Appleは、3120万台の「iPhone」を販売して予測を上回った。Appleが前年同期に販売したiPhoneは2600万台だ。最新版iPhoneの発表が2012年9月で、サムスン、HTC、Nokiaなどが機能満載の新型デバイスを市場の各層に向けて次々と投入してきたことを考えると、この数字は、iPhoneにまだ特別な価値があることを示唆している。

 スマートフォン市場のハイエンド側に関してCook氏は、Appleに開拓の余地がまだ残されていると考えており、その部分については発表が今秋に予想される最新のiPhoneを当てにしている。Cook氏は、「スマートフォン市場のハイエンド側はピークに達したとの一般的な考えには同意できない」と第3四半期決算の電話会議で述べた。Gartnerは、およそ25億台のコンピューティングデバイスが2014年に販売され、そのうち75%が携帯電話だと予測している。

 Cook氏は、「iPhone 5」がAppleの数少ない製品構成において「間違いなく」最も人気のiPhoneだと語った。しかし、これは、旧型の「iPhone 4」(米国での発売開始は2010年6月24日)および「iPhone 4S」(米国での発売開始は2011年10月14日)モデルが競合他社の低価格スマートフォンの一群によって骨抜きにされたということではない。

 旧型iPhoneの販売はiPhoneの平均小売価格を下げる要因となっており、その値は前年比で4%下がっている。しかし、決算全体においては手助けとなっており、第3四半期における内部的な見積もりをも上回る結果を残している。

 Appleは、数少ないiPhone製品ラインにおけるモデル別の販売割合を明らかにしていない。しかし、Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)による2013年6月の調査では、iPhone 4の販売が18%、iPhone 4Sが30%、iPhone 5が52%となっている。

 Appleは、旧型端末を使うことで新興市場でのシェアを獲得し、新規顧客を「iOS」エコシステムに引きつけている。iPhone販売は、インドで400%、トルコで60%、フィリピンで140%まで増加している。ただし、中国では、同四半期において振るわず、セルスルーが前年同期比で4%減少しており、その原因として、中国本土以上に香港での販売が低下したことが挙げられている。

 Cook氏は、「Appleにとって中国は非常に大きな機会と引き続きとらえており、経済的要因が関与しうる90日程度のサイクルを見て落胆することはない」と述べている。

 また、Appleは、旧型化したiPhone 4やiPhone 4Sを今後数カ月で置き換えるため、最新および低価格の端末をいかに流通させるか、そして、いかに価格設定するかについて、豊富なデータを恐らく集めていると思われる。

 Cook氏は電話会議で「iPhoneに関する数字の下の方に目をやると、前年に比べて大きな成長が低いプライスポイントではっきりと見られ、それは、われわれの場合、iPhone 4になる」と述べた。「依然として素晴らしい製品だ。また、それは、いろいろある要素の1つであり、またiPhone 5も好調だが、iPhone販売に関する外部の予測の大半を大きく上回ることを可能にしてくれた。もちろん、ローエンド側でもっとうまくできるなら、そして、もっと売ることができるなら、構成は違った(中略)『iPhone 3GS』を見た場合、2012年にはエントリレベル製品として同等の位置付けにあった。われわれは、iPhone 3GSよりも非常に多くのiPhone 4を販売している。われわれはともに市場をより良く理解しており、2013年になってこれまでのところ、各国の状況を正確に把握している。時間経過とともにより良くなっていると私は確信している。このことがどのように製品構成を今後変えるかは、私には分からない」(Cook氏)

 もちろん、Cook氏は、秘密を明かそうとはしなかった。「われわれが本当に誇れる複数の製品に取り組んでおり、それがどのようになるか見届け、その準備ができた時点で発表する予定だ」と述べた。

AppleのCEOであるTim Cook氏
AppleのCEOであるTim Cook氏
提供:James Martin/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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