読者はもちろん、手堅いITビジネスを行っているに違いない。だが最近は、物事は上手くいっていないのではないだろうか。顧客を増やせば、部下の仕事も大きく増える。そうなれば、以前はスムーズに行っていた経営も、おかしくなってきてしまう。部下を酷使し続ければ、最後には反乱が起きる。そして多くの場合、この反乱は予告なしにやってくるものだ。ここで問題なのは、もしその兆候を見分けられたとしたら、何か対処していたかということだ。
この記事では、この破滅的な労使の壁の両側を経験したことがある人間として、反乱が起こりそうな兆候について共有したい。これに対する対応が、成長や縮小、そしてIT部門やITコンサルティング会社の運営に関わる典型的な問題をどう切り抜けるかに大きく影響するだろう。
誰もがこれを経験したことがあるはずだ。あなたが部屋に入ると、議論がささやき声に変わり、すぐに話が終わる。ささやき声が消えると、話に加わっていた人たちは慌てて自分のブースやオフィスに戻り、その話を再びすることはない(少なくとも、あなたがいる前では)。そういったささやき話は、たいていの場合は悪い話であり、悪ければあなたや会社の経営陣、会社そのものに向けられた怒りである場合もある。こういったささやき声が続くようなら(あるいは、増えていくようなら)、反乱が準備されている可能性がある。
これは古典的な問題だ。もし、普段は従業員がカジュアルな服装で仕事をしているのに、ある日突然スーツとネクタイ(あるいはレディーススーツ)で出社してきた部下がいたら、そのきちんとした格好の部下は、転職先の面接に行く可能性が高い。そういうことが起こっても、仲間の従業員がそれを話題にしない場合は、特に危険だ。スーツとネクタイの問題について他の従業員が何も言わないのは、彼らが何が起こっているのかに気づいているということだ。これが起きたら、おそらく足元ではすでに静かな反乱が進んでおり、何人かの部下についてはすでに手遅れになっているかもしれない。
ITプロフェッショナルは、あまり病欠を多く取らない傾向がある。これは、もし病欠すれば何が起こるか知っているからだ。もし病欠が立て続けに取られるようなら(特に、複数の部下でこれが起こっているなら)、すでに沸点に達していて、オフィスで爆発してしまうのを避けようとしているか、スーツとネクタイ問題を避けるのも兼ねているのかもしれない。病欠が増え始めたら、その先にはもっと悪いことが起きると思った方がいい。
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