UPDATE Microsoftはサンフランシスコで開催される「Build 2013」カンファレンスを翌日に控えた米国時間6月25日、同社の複数の新興企業支援プログラムを単一の「Microsoft Ventures」に統合すると発表した。
Microsoft Venturesは、指導、技術アドバイス、シード資金提供、共同販売機会などの支援を世界中で提供する予定だ。この新しいユニットには、新興企業支援プログラムである「BizSpark」、そして、「Bing Fund」など、Microsoftがさまざまな国で実施している既存の支援プログラムが統合されることになる。
Microsoftは、同社の主要開発者会議であるBuildを1997年以来初めてサンフランシスコ/シリコンバレー地区で開催する準備を進めている。このような状況下でMicrosoftが今回示したのは、同社が新興企業の支援において実績があるということだ。
ブログ投稿によると、MicrosoftはBizSparkを通して2008年から、100カ国の7万5000社もの新興企業にツールやリソースを提供してきたという。また、この2年間で114社の新興企業が同社の支援プログラムから巣立っていったという。同社は2012年に、Bing Fundも立ち上げており、これまでに数社の新興企業に資金援助している。
「Microsoft Startups」担当ゼネラルマネージャーを務めるRahul Sood氏は25日付けのブログ投稿で、「われわれの多様な取り組みを統合することによって、起業家らがMicrosoftと連携するための窓口を1つにする」と述べた。「できる限り直感的で、抵抗なく、われわれにアクセスできるようにしたい。また、エンタープライズを目指す有望な新興企業に対し、Microsoftは他ではまず得られない方法で支援する独自の立場にある。われわれの専門技術を活用したり、活気あるパートナーエコシステムに参加したりすることによって、世界中の顧客につながる他では得られないルートを獲得する機会が存在するとわれわれは考えている」(Sood氏)
同投稿によると、MicrosoftはBizSparkを廃止しないという。同プログラムは、「Windows」「Office」「Visual Studio」「Windows Azure」などのMicrosoft製品へのアクセスを新興企業に提供し続ける予定だ。Bing Fundは「Seed Funding from Microsoft Ventures」に形を変えて、さらに多くの新興企業に資金提供する予定だと同社幹部らは述べている。エンタープライズソフトウェア、ビッグデータ、セキュリティ、人工知能、広告、ゲーム、Software as a Service(SaaS)/クラウドサービスなど、Microsoft自体が専門とする分野に取り組む新興企業を特に募っている。
新しい「Microsoft Ventures Accelerators」では、Microsoftが既に支援プログラムを提供するバンガロール、北京、パリ、シアトル、テルアビブに加えて、新たにベルリン、モスクワ、リオデジャネイロにおいて支援を提供する。Microsoftによると、企業がこれらのプログラムに応募する条件としては、「フルタイムで従事する創設チームが存在し、実質的な問題に対処するための大胆なビジョンと技術に基づくソリューションを有し、100万ドル未満の資金を調達していること」であるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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