AppleとWarner Music Groupの交渉に詳しい情報筋によると、Appleは米国時間6月2日、Warner Music Groupと同社出版部門Warner Chappellの両方とライセンシング契約を締結し、Appleの無料インターネットラジオ製品は一気に発表に近づいたという。
この契約は、Appleが6月10日に開幕するWorldwide Developers Conferenceで「iRadio」と呼ばれるサービスを披露するために懸命に努力していることを示唆する。
Appleの広報担当者であるTom Neumayr氏はコメントを控えた。
情報筋によると、メジャーレーベルの中で、録音された音楽と出版の両方に関して契約に合意したのはWarnerが初めてだという。
Appleは5月、世界最大のレーベルであるUniversal Musicが保有する音楽のライセンシングに関して、契約に合意した。そして、ソニーとの交渉は今も続いており、同社はAppleの製品に組み込まれる機能のいくつかの詳細に関して、Appleと一進一退の攻防を繰り広げている。
これまでに締結された契約は、iRadioと最も共通点の多い製品である「Pandora」よりもはるかに魅力的な金銭的条件を音楽レーベルおよび出版社各社に提供する。
交渉の初期段階では、レーベル各社は1ストリーム当たりの料金について、AppleがPandoraの半分の金額を支払うことに合意した。しかし、情報筋によると、その条件は変更され、現在の契約ではAppleがPandoraと同額、あるいはそれ以上の金額を支払うことが定められているという。
Appleの規模からして、これだけでも多大な収益となる可能性があるうえ、Appleはこのサービスを最終的に世界で展開しようとしている。しかし、これら音楽レーベルにとっての期待値ははるかに大きい。今回の計画には、収益源となりえる点がさらに2つあるからだ。まず、Appleは音楽レーベルに対し、広告事業を構築する計画だと伝えている。これには、Pandoraの無料サービスで流れるような音声広告も含まれている。
このプロダクトは、iTunesと連携する可能性があり、モバイル機器向けに作られる見込みだ。情報筋によると、再生中に音楽を巻き戻す機能など、Pandoraにはない複数の特徴を備える見込みだという。また、ユーザーが楽曲を簡単に購入できるようにするためのシンプルなボタンが設けられる可能性がある。このことも、レーベル各社にとって利益となる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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