手持ちの機器間での、オンラインストレージドライブを利用したファイル同期を信用していない人、あるいはストレージ容量の制限に不満を感じている人に、新たな選択肢が加わった。BitTorrentは新たに同社ソフトウェア「BitTorrent Sync」のアルファ版をリリースした。同ソフトウェアは、「Dropbox」「Cloud Drive」「iCloud」などのストレージを経由することなく、インターネット上でのフォルダ同期機能をサポートする。
Syncソフトウェアは、標準的な分散型ファイル共有技術であるBitTorrentを使用して、ユーザーが所有するさまざまな機器間に安全なファイル同期用のルーチンを確立する。こうした同期は、ローカルなピア検出、ピア交換、静的な既知のホスト、さらにDHTや従来のBitTorrentトラッカーを用いてユーザーのシステム間でリンクを確立し、続いて、標準的なP2P BitTorrentプロトコルを用いてファイルを分割して転送し、再構築することで実行される。
ファイルは、可能ならユーザーのコンピュータ間で直接送信されるが、そうでない場合には中継サーバが使われる。トラフィックはすべて256ビットのAESで暗号化され、暗号化の「シークレット」を使用することによって、ユーザーが指定した機器以外からはデータが読み取られないようになっている。
Syncソフトウェアをインストールした後、同期するフォルダを1つか2つ選択すると、ユーザーのさまざまな機器とリンクするための21バイトの暗号化シークレットが生成される。このシークレットを別のコンピュータ上にあるBitTorrent Syncクライアントにコピーすることで、適切なリンクが確立され、ファイル同期を直ちに開始できるようになる。
この技術の利点は、同期のための媒体としてサードパーティのストレージに依存しないことだ。そのため、ストレージの大きさに対する唯一の制限は、ユーザーが利用するシステムのハードドライブ容量(そしておそらく、加入しているISPによる帯域幅制限)である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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