ただし、これらはいくつかの画像でテストしただけなので、あまり深くとらえないようにしてほしい。WebPは、例えばエンコードのパラメーターが違えば、大幅に変わってくる。筆者の写真の大部分はデジタル一眼レフで撮影したもので、携帯電話の写真よりも画質がはるかによく、画素数も多い。また、こうしたWebP画像はJPEG画像から変換されている。つまり、JPEG画像の作成と同じように、オリジナルのRAW画像データからWebP画像を作成すれば、違った結果になる可能性がある。
WebPファンの1つがEverything.meだ。同社は「Firefox OS」や「Android」向けのモバイルアプリを制作しており、動的に生成される数々のウェブアプリをユーザーに提供している。共同設立者であり、最高技術責任者(CTO)でもあるJoey Simhon氏は、WebPは透過領域のあるPNGファイルや、JPEGファイルと比べても見劣りしないとしている。
Simhon氏は米CNETに「WebPファイルは、(肉眼では)JPEGファイルと同じような品質に見え、サイズは小さくなることが分かっている」と語っている。
別のWebPファンが、CDN Connectだ。同社は、コンテンツデリバリネットワーク企業で、ウェブ開発者が抱える画像サポートの苦労を和らげることによって成功したいと考えている。創業者のAdam Bradley氏は、ブラウザへのある具体的な変更を望んでいると語った。それは、ブラウザがサーバに送る、HTTP Acceptヘッダと呼ばれる情報の変更だ。この変更を行えば、ブラウザはサーバに、WebPをサポートしていると伝えることができ、サーバは回避策をとることなく、WebP画像をすぐに送り始めることができる。
Bradley氏にとって幸いなことに、GoogleはAcceptヘッダのサポートを試行している。
その決定は、簡単に下されようとしているわけではない。GoogleのChrome開発リーダーであるAdam Barth氏は、Acceptヘッダの修正には慎重だった。同氏はコメントで「あらゆるHTTPリクエストに1バイト追加する方が、1バイト減らすよりも100倍簡単だ。追加される1バイトのそれぞれは小さいが、その嫌なものは時間とともに蓄積し、プラットフォームを膨張させる」と述べている。ほかにも問題はある。Acceptヘッダの余分なバイトはブラウザからサーバに送られるが、これは一般的にネットワーク容量の制約が大きい方向であるため、少なくとも今は、ウェブサーバがそのデータを使用するようアップデートされないかぎり、ほとんどの状況ではそのデータは使われないことになる。
しかし、この取り組みの支持者にはうれしい話もある。GoogleはChromeにWebPのAcceptヘッダのサポートを追加したからだ。ユーザーが非常に未熟な「Canary」版を使っている場合を除いては、その機能はデフォルトでは無効化されている。
GoogleのWebP開発者のUrvang Joshi氏は、「今後、興味のある人々は、それを試してみることができる」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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