次期iPadの予想スペック、Apple II時代の立役者とは--松村太郎のApple一気読み

 4月8日~4月14日のAppleに関連するCNET Japan/ZDNet Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。

 2013年はスティーブ・ジョブズ氏に関する映画の公開が相次いで行われる。アシュトン・カッチャー主演の「jOBS」は1月にサンダンス映画祭で公開され、来る米国時間4月15日にはコメディ「iSteve」がウェブで公開される予定だ。日本では、漫画家うめ氏によるジョブズ漫画「スティーブズ」の続編制作に関するイベントが開かれ、完成が期待される。ジョブズ氏はiPhone 5以降さらに2世代のiPhoneに関与していたという情報も流れ、当面はジョブズ氏の話題が尽きないのではないだろうか。

ジョブズ漫画、クラウドファンディングで再始動--支援者限定トークイベント開催(4月8日)

 それでは先週のAppleニュースを振り返ってみよう。

次期iPadに関するスペックの予想

 先週、週明けのCNET Japanには、次期iPadに関する予想されるスペックが発表された。2012年に発売されたiPadは、これまでの9.7インチRetinaディスプレイを搭載したモデルは、DockコネクタからLightningへ変更しただけの小幅な変更に留まり、メジャーアップデートは行われなかった。おそらく本年全面的なモデルチェンジが行われることになりそうだが、その変更点として期待される点として、次のような要素を挙げている。

  • iPad mini風のデザインへ刷新:縁が狭くなり、薄型化と軽量化が進むと見られている。
  • シャープ IGZO Retinaディスプレイの採用:薄型化と応答速度向上に寄与。
  • カメラの画素数と光学性能向上:800万画素の新しいCMOSと暗所撮影の性能向上。
  • A7チップ:クアッドコア、ハイブリッドなど新しいテクノロジを採用し、処理・グラフィックス性能向上を図る。
  • 無線性能の向上:デュアルバンド5GHz 802.11acや世界対応LTE、Bluetooth 4などを採用。
  • 高速充電と無線充電:iPad 4ではLightningの恩恵で12Wの充電器を導入したが、より高速充電が可能になる可能性。
  • iOS 7:メインアプリや古くなっていたOSの基本デザインが新しいものに置き換えられると予測される。

 今回デバイスとOSの刷新が重なるため、新しいiPad(とiPhone)で、全く新しいユーザー体験の提供につながる可能性がある。記事にはあがっていなかった全く新しいユーザー体験にも期待したいところだ。また、iPad以外の次世代デバイスに関するニュースも掲載されていた。

次期「iPad」はどうなる?--期待されるスペックを予想(4月8日)
Foxconn、2013年Q1売上高は19%減--「iPhone」「iPad」販売台数減少が影響か(4月11日)
次世代「iPad」のフロントパネルとされる画像が流出--ベゼルがより狭く(4月11日)
新局面を迎えた「iPhone」対「Android」の戦い--「Facebook Home」発表が意味するもの(4月11日)
次期「iPhone」と「iPad mini」、発売に遅れか--新たな技術追加による製造上の問題の可能性(4月12日)
アップル、折り曲げ可能な機器への取り組み強化か--特許書類や求人広告が登場(4月12日)

AppGiantに何が起きたのか?--AppStoreからの削除の経緯

 AppGiantは2012年12月にAppStoreでアプリを公開したが、先週このアプリが削除されたというニュースが流れた。このアプリは1日1通、無料化されているおすすめのアプリを送信するサービスとしてスタートしたが、iOSアプリではメールの代わりにおすすめアプリを通知で知らせ、ダウンロードを促すという仕組みだ。

 AppGiantは開発者と連携し、ユーザーに対して有料アプリの1日のみの無料セールを設定して1000万人の会員にプロモーションをかけるというビジネスを展開している。その結果、セールの翌日はAppStoreの有料アプリランキングで1位になるなど、ランキングへの影響も見られていた。

 AppleはAppGiantや類似サービスに対して、以下の2つの規約への違反を理由に削除している。

  • 2.25:購入または宣伝を目的として自社以外のアプリをApp Storeと同様もしくはApp Storeと混同するような方法で表示をするアプリは却下される。
  • 5.6:アプリは、プッシュ通知を使っていかなる広告、宣伝、ダイレクトマーケティングも送信することはできない。

 これに対して、削除されたAppGiantのCEOは、「大きな打撃」であったことを認めたが、同社の「使命が終わったわけではない」とコメントしている。Appleはこれまでも、これからも、同様のアプリの価格変動や無料アプリの紹介アプリを削除していく模様。しかし、AppStoreのディレクトリや検索がきちんと機能していない問題点を棚上げするわけにもいかないはずだ。

アップル、無償iOSアプリ提供サービス「AppGratis」を削除--App Store規則違反で(4月9日)
App Storeから削除された「AppGratis」、開発企業CEOがコメント(4月10日)
第1四半期アプリダウンロード数、上位4ストアで134億件--米調査結果(4月10日)
アップル、「AppGratis」に続き同様アプリの削除を計画か(4月11日)

文書が公開された「Apple II用のDOS」とは?

 裁判やウィキリークスなどでAppleの文書が公開される度に、過去のApple社内での議論やアイディアなどが明らかになり驚かされる。先週公開されたのは、Apple II用に開発されたDOS(ディスク・オペレーション・システム)についてだった。

 Apple IIは、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアク氏が主導して大成功を収めた1977年に発売のマイクロコンピュータだ。表計算ソフトVisiCalcと、1978年に当時としては安価で発売されたフロッピーディスクドライブ「disc II」が牽引したと言われているが、ディスクドライブ搭載に必ず必要だったDOSの開発なくして、Apple IIの成功はなかったと言っても過言ではない。

 その開発ストーリーとも言える「DOS開発関連資料」は、Appleが著名な企業になるまでの、スティーブ・ジョブズ以外の立役者を発見できる、非常に興味深い資料だ。

「Apple II」のDOS開発資料--30年以上を経て公になったアップル創業期の秘話(4月8日)
写真で見る「Apple DOS」開発資料(4月8日)

裁判関連

アップルの「iPad mini」商標登録出願、米特許商標庁が拒絶理由を撤回(4月9日)
アップル、ACCESSに約10億円の支払いで合意--「Palm」関連特許で(4月11日)
アップル、減額された損害賠償金の一部を元に戻すよう要求--対サムスン特許訴訟(4月11日)
アップルとモトローラの特許侵害訴訟、米地裁判事が両社を批判--「解決に関心がない」(4月12日)

その他

アップルの元リテール責任者R・ジョンソン氏、J.C. PenneyのCEOを退任(4月9日)
インテル、次世代「Thunderbolt」技術を発表--20Gbpsを実現(4月9日)
グーグル、「iOS」開発者向け「AdMob」SDKをリリース--UDID利用禁止に対応(4月9日)
アップルと米ヤフー、「iOS」向け新サービス提供に向け交渉中か(4月10日)
T-Mobile、「iPhone」を提供開始--米4大キャリアすべてで取り扱いに(4月13日)

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