「Google Glass」が、シリコンバレーの大手投資家グループから注目を集め始めた。
Google VenturesとAndreessen Horowitz、Kleiner Perkins Caufield & Byersは米国時間4月10日午後、投資シンジケート「Glass Collective」を組織し、Google Glass関連製品を開発、または、これらの企業が言うところの「Glassエコシステム」を構築する新興企業各社に対し、シード資金を提供する計画を共同発表した。
この共同発表について各社のウェブサイト上に投稿されたコメントの中で、出資者たちはGoogle Glassが秘める可能性について熱い言葉を寄せている。
Andreessen HorowitzのゼネラルパートナーであるMarc Andreessen氏は、Google Glassが示す「テーゼ」を真の変革をもたらすものと表現し、以下のように述べている。
「ポケットに携帯をしのばせたり、ブリーフケースにタブレットを入れておいたりする代わりに、いつでも必要な時にインターネットが自分の視野の内に用意されたらいいはずだ。さらに、自分が見たり聞いたりするものに合わせ、動画や音声が常時ライブ配信されるとしたらどうだろうか」
また、Kleiner Perkins Caufield & ByersのゼネラルパートナーであるJohn Doerr氏も同様に熱のこもった言葉で語っている。同氏はAndreessen氏と同じく、この技術を「変革をもたらすもの」と称賛すると共に、「しっかりとしたAPIと強力な流通網、傑出した起業家を備えたすばらしい製品を基礎に据えるとすれば」、特に大きな変革が期待できると強調した。
ただしこの話には注釈が必要だ。Doerr氏は1999年5月からGoogleの取締役を務めている。
さらに注目なのは、火のないところに煙は立たないというが、この(多額の資金を持つ)投資シンジケートがGoogleの年次開発者会議「Google I/O」開催まで1カ月を切ったタイミングで新たに組織された点だ。これまでの動きが準備段階だとするなら、Googleが新製品を参加者に配布してさらに関心を煽る時だと判断した可能性は大いにある。
Google Glassの話題は、Googleが2012年にプロジェクトについて公の場で語り始めて以来、強い関心をかき立ててきた。だが今後は、相当数のアプリ開発者に興味を持ってもらい、この技術への参画を促すことが課題となるだろう。Google Glassは、魅力的な技術ではあるが、金銭面で明確な可能性を提示するには至っていない。その点で、資金力のある投資グループの参入が事態の進展を速める可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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