UPDATE Googleは米国時間3月20日、うわさされていた「Google Keep」サービスをリリースした。メモを作成して保存し、「Google Drive」と統合するための新たな方法が提供された。
同サービスはウェブ上で提供されるとともに、「Android」バージョン4.0(開発コード名:「Ice Cream Sandwich」)以降を搭載する端末向けの新しいアプリとして提供されている。
Google KeepはGoogleユーザーに対し、同社のさまざまなサービスから収集した情報を一元的に保存する場所を提供する。「Google Docs」では既にこのようなこと、つまりToDoリストやレシピ、個々の文書の中の短いテキスト情報を保存するということが行われている。
同社はブログ投稿で、次のように述べている。
「Keepによって、思いついたアイデアをただちにメモし、さらには、自分にとって重要なことを記録しておくためにチェックリストや写真を含めることができる。メモは、Google Driveに安全に保存され、また、所有するすべての端末と同期されるため、いつでも参照することができる。
文字で入力するよりも音声で入力する方が便利だというユーザーにも対応する。Keepは、音声メモを自動的に文字に変換する。特定のメモを素早く見つけるための検索機能も用意されており、また、用が済んだメモはアーカイブするか削除することができる」
メモ作成サービス「Evernote」を使用しているユーザーは、Google KeepがEvernoteに似ていると感じるだろう。「external brain」(外付け頭脳)と自らを表現するEvernoteは、4500万人を超える登録ユーザーを抱えている(Business InsiderはGoogle Keepについて、早速「Evernoteキラー」と表現している)。Evernoteも、メモを容易に作成および検索できるようにすることに注力しており、同サービスを多数のプラットフォーム上で提供している。
しかし、Google KeepはEvernoteだけでなく、よりGoogleらしい前世代製品の流れを汲んでいる。「Google Notebook」だ。Google Notebookは2006年、オンライン検索結果などのメモを1カ所にまとめる手段として提供開始された(Google検索結果には一時的に、検索結果をNotebookに送信するための「Note this」というリンクが表示されていた)。同製品は2006年から2009年にかけて開発されていたが、2012年6月にGoogleから完全に抹消された。既存のノートブックはGoogle Docsにインポートされた。
メモ作成サービスに対するGoogleのこれまでのあいまいな姿勢と、最近話題になった「Google Reader」の廃止を考えると、自分のすべての情報をGoogle Keepに記録し始めることにユーザーは躊躇するかもしれない。
しかし、GoogleがGoogle Keepを同社の各種製品に統合できる方法は無限にあり、例えば「Google Maps」の道順や「Gmail」のテキストの一部をGoogle Keepに簡単に送信できるようにすることによって、Google Keepを愛用するユーザー層を確立できる可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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