京都工芸繊維大学と立命館大学の学生チーム「楽洛堂」が発表したのは、織物の製作過程を体験できるアプリ「織りまゆ」(企画書のみ)。まゆの糸巻きや、西陣織の色、デザイン選びなどをアプリを通して学ぶことができる。
このアプリを教育現場などに導入することで、多くの子どもや若者が織物に興味を持つきっかけを与えていきたいという。また、織物産業全体の活性化にもつなげていきたいとした。
決勝戦唯一の社会人チーム「ジオどす」は、上ルや東入ルといった京都市の“通り名”の住所から緯度経度を取得する住所検索のウェブアプリ「ジオどす」を発表した。すでに2009年から提供しているという。
京都市では、通り名と郵便住所の2つの住所が存在しているが、Google マップやカーナビでは郵便住所が採用されているため通り名は検索できない。しかし、京都市民の中では通り名の方が日常的に利用されていることから、レストランを探したり郵便物を送ったりする際の不便さを解消するために、ジオどすを開発したという。
今後は、ジオどすのデータやAPIを、カーナビ会社やマップサービス会社、配送会社、不動産会社などに提供していきたいという。また、災害発生時の避難などにも活用できるようにしたいとしている。
5チームのプレゼン後、審査員による審査結果が発表された。最優秀アプリ賞(賞金100万円)に輝いたのはウェブアプリ「ジオどす」となった。以下、準優秀アプリ賞(GMOアプリクラウド50万円分相当)には「まゆまろXX ~伝説の絵馬を求めて~」が、優秀アプリ賞(賞金20万円)には「京都ゐれ」「Feeling Map」「織りまゆ」が選ばれた。
ジオどすが最優秀アプリに選ばれた理由について、審査委員長を務めた谷口氏は「プレゼンテーションとアプリの完成度が高く、(京都の)目の前の問題をしっかりと認識した上でサービスを作っている点が素晴らしかった」と説明した。
また、イベントの最後には京都府知事の山田啓二氏が挨拶。「このようなコンテストが京都府庁で行われたのは長い歴史上初めて。京都に大きな魅力を付け加えてくれるアプリが沢山生まれた」と語り、今後もコンテストを継続できるよう、京都府として支援してきたいとした。
なお、同日には「“まゆまろ”デザインコンテスト」の授賞式も開かれ、クリエイター向けのクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」と、コンテスト・コンペ情報サイト「CreativeWorld」に応募された作品の中から、4人の作品が優秀デザイン賞に輝いた。
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