ウェブ大手のGoogleは、傘下のMotorola Mobilityの人員削減に再び着手し、同社の全従業員の約10%にあたる1200人をレイオフする計画だ。
この件を最初に伝えたThe Wall Street Journal(WSJ)によると、今回の人員削減について、Motorola Mobilityの従業員には今週、電子メールで通知されたという。このメールには、「今後発売予定の新製品について、われわれは非常に楽観視しているが、依然として問題に直面している」と書かれていた。
さらに同メールには、コストに焦点をあてて、「われわれは、事業を展開している市場において競争力で劣っており、赤字を出している」という記述が付け加えられていた。人員削減は、米国、中国、インドの従業員が対象とされるとみられる。
Motorola Mobilityは3月7日夕、今回の人員削減について認めた。
「一連の人員削減は、われわれが2012年夏に発表した規模縮小を継続したものだ。関係する従業員には非常に厳しいものであることは明らかであり、われわれは彼らがこうした困難な移行を乗り切れるよう、努めている」(Motorola Mobility)
Googleは2012年5月、Motorola Mobilityを124億ドルで買収した。買収の主な動機となったのは、Motorolaの持つ貴重な特許ポートフォリオを利用する機会を得ることであった。Googleは、同社の「Android」OSを法的に防衛する目的でこの特許ポートフォリオを利用している。Googleは、買収した特許の利用にプレミアムを支払うことを率直に認めているが、買収以降はコスト削減を検討してきた。
Googleは同年12月、セットトップボックス事業を手掛けるMotorola Home(GoogleがMotorola Mobility買収の一環として継承していた)をARRIS Groupに現金および株式をあわせて23億5000万ドルで売却している。Googleは同事業の買収先を数カ月かけて探していたようだ。
今回の人員削減の6カ月余り前には、Motorola Mobilityが全従業員の20%にあたる4000人のレイオフを実施している。2012年8月に発表された再編では、同社の94事業所の3分の1を閉鎖するとともに、採算性の悪い市場からの撤退や製造する携帯端末の機種数の削減など、既存のワイヤレス戦略の見直しが含まれていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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