UPDATE 米連邦地方裁判所のLucy Koh判事は米国時間3月1日、2012年にAppleとサムスンの間で争われた訴訟をめぐる重大な評決で認められた損害賠償額の一部を削減するとともに、Appleの知的財産権を侵害していると認められた一部の製品を対象とした損害賠償について、新たな審理を行うことを命じた。
同日午後の裁定でKoh判事は、2012年8月にAppleに対して認めた10億5000万ドルという損害賠償請求の額から4億5050万ドルを除外し、この賠償金を新たな審理の中で再計算する必要があると述べた。
同判事は今回の裁定の中で、「当裁判所は陪審団が賠償金を認める上で根拠とした法理論が容認できないものであることを確認したが、陪審団の意図を執行しつつ、超過金額を合理的に計算することはできない」と述べた。
影響を受ける製品には、「Galaxy Prevail」「Gem」「Indulge」「Infuse 4G」「GALAXY S II AT&T」「Captivate」「Continuum」「Droid Charge」「Epic 4G」「Exhibit 4G」「GALAXY Tab」「Nexus S 4G」「Replenish」「Transform」が含まれる。特にGalaxy Prevailは損害賠償額が5790万ドルとされたが、これに対してKoh判事は、同端末で侵害が認められたのは意匠ではなく、特許のみであったとして、陪審側の金額の判断に問題があったと述べた。
この件について、Appleおよびサムソンの広報担当者にコメントを求めたが、今のところ回答は得られていない。
2012年8月にカリフォルニア州で陪審が下した評決は、サムスンのモバイル端末26製品がAppleの知的財産権数件を侵害しているとして、Appleに有利な10億5000万ドルという損害賠償を認めた。この評決を受け、Appleは特許を侵害する複数のサムスン製品の販売差し止めを求め、これらが店舗に並ぶのを阻止しようとした。しかし、Koh判事は、これらの端末のほとんどが既に店舗に置かれていないとして、この申し立てを拒否している。
Koh判事は1日の裁定において、この訴訟における異議申し立てが決着するまで、評決後の売り上げとともに、今回の裁定前の未払い利息に関する証拠を評価することは先送りにすると述べた。
上記の14製品を対象とした新たな審理がいつ行われるのか、今回の裁定からはまだ明らかになっていない。Appleとサムスンは、「iPhone 5」と「GALAXY S III」を含め、別グループの知的財産権と製品を対象とした裁判で、2014年に再び法廷で対決する予定である。
Apple v. Samsung Damages by CNET News
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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