米連邦地方裁判所のLucy Koh判事は米国時間1月29日夕、大きく注目されているApple対サムスンの特許侵害訴訟で、審問後初めての判決を下した。
29日に公開された32ページにわたる判決の中で、Koh判事は、サムスンがAppleの意匠および特許7件を侵害したとする陪審員評決におおむね同意すると述べた。しかし、Koh氏は1カ所、サムスンが「故意に」Appleの権利を侵害したという部分には異論を唱えている。
これにより、Appleは3倍の損害賠償額を請求できなくなる。もし、Koh氏が陪審のこの判断に同意していたら、Appleはサムスンから3倍の損害賠償金を受け取ることができただろう。
陪審員団は両社の裁判で2012年8月、Appleによる10億5000万ドルの損害賠償請求を認めた。Appleは追加で5億ドルの賠償請求を求め、サムスンは6億ドルの減額を模索していた。
Koh氏は判決文の中で、サムスンが意図的に知的財産を侵害したと認定されるには、Appleは「有効な権利の侵害になる可能性が高いことが客観的に判断される行為を侵害者がはたらいたことを示す、明白かつ説得力のある証拠」を示さなければならないと述べている。サムスンは、Appleの権利が有効だとは思わなかったため、侵害にはあたらないと考えていたと主張している。Koh氏は「故意」だったか否かについてサムスンの主張を受け入れた格好だ。
Koh氏は「故意の」侵害行為はなかったと判断したものの、サムスンがAppleの権利を侵害したとする陪審団の判断は支持している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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