ポストPC時代をアップルと二分するグーグルだが、ポストPCへの急速なシフトがグーグルの財務状況を悪化させることになるとはグーグルも考えていなかっただろう。
グーグルの収益源は広告収入であるが、広告単価の高いPC広告から、広告単価の低いモバイル広告へとシフトし、これが減収要因になっている。こういった背景から、PCと比較して広告スペースの少ない5インチ前後のスマートフォン市場の他に、7インチタブレット市場を開拓する戦略に出た。
好調な決算を続けるアップルだが、サムスンとの訴訟合戦、iOSの地図アプリの不具合が一部の国からは人命に影響を与える危険性があると報道されるなど、ブランドイメージの毀損を招いた。タブレット市場を開拓したiPadだったが、アマゾン、グーグルがけん引する7インチタブレット人気によりiPad miniの発売を迫られた。7インチタブレット市場は低価格端末市場であるためアップルの利益率低下が懸念される。
足元の業績は堅調だが、アップルの好調がいつまで続くのか、不安を感じ続ける1年となった。
スマートデバイスの普及、ソーシャルメディアの普及は通信業界に多くの変化をもたらしている。生活家電、電子書籍、決済と、ホームページにアクセスするためのインターネットがあらゆる業種で無視できない存在になってきた。
重要性が増す一方で消費者にはリスクも大きくなってきた。ウイルスに感染したパソコンが掲示板に犯罪予告を書き込みパソコン所有者が逮捕拘留されるという事件が話題を集めた。
ネット接続が当たり前になりその影響力も大きくなったインターネットは、ウイルスによる感染で財産を失う危険性や、誤認逮捕により職を失う可能性まで出てきた。
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