大きな話題となった「コンプガチャ」をはじめとして、さまざまな動きがあった2012年のソーシャルゲーム市場。ここでは主だったソーシャルゲームの動向を過去の記事で振り返る。
◇訴訟2009年にグリーが、DeNAの釣りゲーム「釣りゲータウン2」が自社「釣り★スタ」に酷似しているとして、ゲームの配信停止や損害賠償を求めて提訴。それに端を発した両社の訴訟合戦が行われており、2012年でも動きがあった。
DeNAがグリーと田中社長を提訴--発言を問題視、謝罪と賠償求めるグリーが提供している「探検ドリランド」において、ゲーム内アイテム(カード)を不正に複製できるバグが発見されたとして、ネット上で話題となった。グリー側は禁止行為の監視強化を行ったほか、利用環境向上委員会を設置し対策を行った。
「探検ドリランド」でカード増殖バグ--業績への影響は「軽微」若年層によるSNS利用や多額の課金問題もあり、両社ともに若年層に対する課金制限を実施。ちなみにSNSとしても、アメーバピグでは15歳以下の利用を制限する動きも大きな話題となった。
グリー、未成年の利用金額に上限を設定--月間最大1万円まで消費者庁がソーシャルゲームの「コンプリートガチャ」(コンプガチャ)に対して、規制を検討しているとの報道に端を発したコンプガチャ問題。コンプガチャが景品表示法で禁じられている懸賞方法の「カード合わせ」に当たるとするものだ。グリーやDeNAの決算発表の時期にも重なって、大きな話題となった。ソーシャルゲーム6社連絡協議会をはじめとした多くのメーカーが5月末の段階で自主的に取りやめ、最終的に消費者庁は景表法に抵触すると判断。7月から規制を明確化した。
ソーシャルゲームのコンプガチャにメス--消費者庁が規制へLINEなどで注目を集める無料メッセージサービス。DeNAは「comm」で参入したが、サービス開始直後は、会員規約の文言などでトラブルが相次いだ。またグリーは海外でメッセージングアプリ「GREE messenger」をリリースした。ちなみにLINEは多くの登録ユーザーを背景にプラットフォーム化。「LINE Game」などを展開している。
DeNAが無料メッセージサービスに参入--iOSとAndroid向けに「comm」を提供急激に広がっていったソーシャルゲーム市場だが問題点も浮き彫りになった。NHN Japan、グリー、サイバーエージェント、ドワンゴ、ディー・エヌ・エー、ミクシィの6社は利用環境向上等に関する連絡協議会を設置した。 最終的に、一般社団法人ソーシャルゲーム協会(JASGA)を発足するに至った。グリーの田中良和社長とDeNAの守安功社長が共同会長・代表理事に就任。その一方で、記者会見の直前にグリーがヤフーとの業務提携を発表し、守安氏は会見を欠席。翌日には、DeNAがこれまでPC向けソーシャルゲーム事業における業務提携を、スマートフォンへ拡充することも発表されている。
DeNAやグリー、ミクシィら6社がソーシャルゲームの利用環境向上に向け協議会を設置CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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