「Chrome」はモバイルブラウザ市場に足掛かりを得たが、今のところ「Android」版だけのことに過ぎない。
Googleは6月に「iOS」版のChromeをリリースしたが、このChromeは11月にiOSで使用されたブラウザの0.01%を占めるにとどまることがNet Applicationsの最新の統計で明らかになった。Chromeの同月のシェアはAndroidでは4.03%であり、モバイル市場全体では1.14%であった。
ChromeはモバイルOSであるAndroidのバージョン4.0以降を搭載したデバイスでのみ利用可能で、これはChromeを使いたくても使えない人が多くいることを意味している。iOSではAppleのルールに従い、ChromeはApple版のWebKitレンダリングエンジンを使用しているが、その上にGoogleのユーザーインターフェースや他の機能を搭載している。Chromeは検索トラフィックを発生させるだけでなく、検索の広告収入を他のブラウザメーカーと分け合う必要がないため、Googleにとって「非常に収益性の高い」ブラウザだ。
そのモバイル市場ではAppleのSafariが独占を続けている。Net Applicationsの分析ソフトウェアを導入したウェブサイトに訪れた人の61.5%がSafariを使用していた。Androidのブランドなしのブラウザが第2位でシェアを伸ばしていて、2011年11月の16.4%から、2012年11月には26.1%に上昇した。
Googleのモバイルブラウザの伸びは、前回第2位であった「Opera Mini」の下降によるものだ。Opera Miniは2011年11月に20.1%であったが、2012年11月には7.0%まで落ち込んでいる。このブラウザは旧世代の携帯電話で普及していたが、ノルウェーのOpera Softwareはそのユーザー層を最新のスマートフォンに取り込むのに苦労している。とはいえOpera Miniはまだ「Firefox」よりもリードしている。Firefoxの数値はNet Applicationsの統計には出ていないが、Mozillaはモバイル市場に向けた攻勢を強めている。
スマートフォンやタブレットでのモバイルブラウジングは、ブラウザ全使用量の10.4%を占めるまでになっている。PCでのブラウジングは11月に89.3%を担っており、この市場はより安定している。
PCでのブラウジングはIEが使用率で54.8%と首位を保っている。第2位のFirefoxは10月の後退からやや回復して11月には20.4%となった。Chromeは17.2%に低下した。Safariは5.3%、Operaは1.7%とほぼ同じ水準を維持した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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