Googleが提供する垂直検索エンジンもある。
対立構造が形成されているのが分かるだろう。垂直検索エンジンを提供している一部企業は、Googleが独自の垂直検索エンジンを持つことは不公平だと思っている。非常に不公平であるため、独占禁止法を使って変更を強いるべきだと考えている。実際にそのいくつかは結束して、政府の介入を求めるFairSearchという圧力団体に加わっている(この団体はMicrosoftの支援も受けている)。
そうした企業は不正の例として、Googleが「えこひいき」をしていると指摘する。例えば「lego death star(レゴ、デススター)」と検索すると、Google Shoppingの検索結果がページの一番上に表示されるというのがそれだ。
これはGoogleが、競合の垂直検索エンジンを差し置いてGoogle自身に注意を向けさせている例であり、やめさせる必要があるとそうした企業は主張している。
これはもっともらしい主張に聞こえるが、検索者の視点に立てばそうではない。あなたがデススターのレゴを買おうと考えているとしよう。あなたがGoogle(そしてBing)のほとんどの検索者と同じタイプなら、その垂直検索エンジンの1つを意識的に選ぶというオプションは完全に無視するだろう。その代わりに、自分のほしいものを検索すれば、検索エンジンが魔法のようにうまくやってくれると期待する。
すると検索エンジンは、「ブレンド検索」と呼ばれる手法を使って検索する。Googleは「ユニバーサル検索」という独自の名前で呼んでいるが、これは垂直検索と水平検索の結果を混ぜ合わせるのが適切ならばそうするという、業界では標準的な技法だ。例えば、「pictures of flowers(花の写真)」を検索する場合に画像検索エンジンを使わなかったとする。検索結果に何も出ないということはないが、写真が表示されるわけでもない。賢いことに、画像検索結果を織り交ぜた結果が表示されるのだ。
そう考えると、Googleが独自のショッピング検索結果を表示していても、それは不公平ではない。それは賢いやり方であり、人々がまさしく検索エンジンに期待していることだ。実際に、Googleの競争相手のBingが同じことをしている。
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