「Immerson Reading」は、1冊の本のオーディオブック版とKindle版を組み合わせて新たな体験を作り出す機能で、今のところ他のタブレットではこの体験は再現できない。この機能を使うと、オーディオブックリーダーでテキストが読み上げられるのと同時に、Kindle版の本で、対応する単語がハイライト表示され、双方を行き来しながらストーリーを追うことができる。少し慣れが必要とはいえ、私のような、オーディオブックファンだが、実際に読むという体験も捨てがたいと思っている人間には魅力的だ。
これに加え、「Whispersync for Voice」機能を使うと、Kindle版の本のどこかで読むのをストップし、後にその場所からオーディオブックの再生を始めたり、その逆を行ったりすることができる。
ただし、どちらの機能を使うにも、オーディオブック版とKindle版の両方を購入する必要がある。普通の感覚の人が、両方のバージョンを欲しいと思うだろうか?これら2つの機能を利用したいと思う人ならば、思うかもしれない。これを奨励する策として、AmazonはすでにKindle版を持っている人に、オーディオブック版の割引を提供するとしている。ただし、これはすべての本とオーディオブックの組み合わせに適用されるわけではない。
Kindle Fire HDでは、Facebookから「Amazon Cloud Drive」に写真をインポートして、それを(あるいはAmazon Cloud Drive上のすべての写真を)Kindle Fire HDで見ることができるようになった。残念ながら、Facebookから直接インポートした場合、どの写真をインポートするかを選ぶことはできず、すべての写真をインポートするしかない。
Newsstandにも改良が施され、新しく見栄えのいいページめくりアニメーションと、記事をタップして、テキストだけを読む機能が追加された。ありがたいことに、Kindle Fire HDの電子メールインターフェースも再デザインされ、90年代の掲示板のような見た目から、最近のまともな電子メールクライアントのようになった。また連絡先についても、初代Kindle Fireのように個別にインポートするのではなく、電子メールアカウントから自動的にインポートされるようになった。リマインダ機能のついたカレンダーも組み込まれた。
Kindle Fire HDのロック画面に広告を表示するというAmazonの決断については、いろいろと取り沙汰されている。15ドルを追加で払えば、この広告を外すことが可能で、それ以降は表示されないようにすることができる。広告の対象はAmazonのクーポンから映画のトレイラー映像、本に至るまでさまざまだ。電源ボタンを表示して、タブレットを起動するごとに新しい広告が表示される(これまでのところ、7つほどしかない)。ロック画面には、左右にスライドボタンが付いている。右側のスライドボタンは通常通り画面をアンロックするものであり、左側は広告をアンロックし、ユーザーをトレイラー映像なり、クーポンなりに飛ばすものだ。すべての広告は、高解像度の品質の高い画像で、ロック画面の背景の代わりに表示される。これは実際、私がこれまでに見た中ではもっとも煩わしくない広告であり、クーポンが表示されるのを嬉しいとも思った。私がKindle Fire HDを買うことがあれば、私個人はこれを外すことはしないだろう。自分が買ったデバイスで常に広告を押しつけられるのは嫌だという人がいるのは分かるが、これは購入の判断に影響するような問題ではない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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