Googleの共同創設者であるSergey Brin氏は米国時間11月6日、政治の世界に関する発言を試みた。その中で、Brin氏は選出議員に対し、敵意によって損なわれた政治情勢と同氏が考える事態を米国が乗り越えられるように、自らの政党から脱退するように求めた。
Brin氏は米大統領選挙の投票日である6日早くに「Google+」に投稿した文章の中で、「私は白状しなければならない。私は6日の選挙を非常に恐れている。なぜなら、どのような結果になろうと、われわれの政府はこれまでと同様、党派心に満ちた巨大なたき火になるからだ」と述べた。
したがって、6日の選挙の勝者は自分の政党から離れて、もっと建設的な考え方をしてほしい、とBrin氏は訴えた。
それは皮肉なことである。なぜなら、私がこれまでに出会った選出議員は、例外なく思慮深く、善意のある人たちだったからだ。しかし、全体として見ると、彼らの努力の90%は、相手の政党をひどい目に遭わせる方法を考えることに向けられているように思える。
そこで、私は勝者に懇願する。勝者が誰であれ、どうか自分の政党から離れて、名前の上でも精神の上でも、無所属の政治家として政治を行ってほしい。それはおそらく、あなたがこの国に対してできる最大の貢献になるだろう。
Brin氏が政治分野で自らの立場を明確にしようと試みたのは、今回の懇願が初めてではない。Brin氏(Brin氏の家族は、同氏が少年の頃にソ連を離れることに成功したリフューズニクだった)は、検閲をめぐる2つの問題、つまりGoogleの中国事業からの撤退と著作権保護法案「Stop Online Piracy Act(SOPA)」について、主導的な役割を果たしたこともある。OpenSecrets.orgのデータベースによると、Brin氏は2011年10月、民主党とObama大統領の選挙運動に3万ドル以上を寄付している。
二大政党主義と、必ずしも所属政党によって決まるわけではないイデオロギー的な立場が受け継がれてきた米国の長い歴史を考えると、今日の二大政党システム以上のものを実現したいというBrin氏の願いが叶う可能性は低いように思える。しかし、テクノロジに関して言うと、壮大な発想をすることはGoogleに良い結果をもたらしてきた。それ故に、そのアプローチは政治の世界でもいくらかの価値がある、とBrin氏は考えているのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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