All Things Dの報道によると、IHSは「iPad mini」を分解し、Appleが329ドルで販売している16GバイトのWi-Fiモデルは、部品コストが約188ドルであると結論付けたという。またIHSは、32Gバイトモデルと64Gバイトモデルは、それぞれさらに90ドル、162ドルの部品コストがかかることがわかったという。
さらにこの分解によって、部品コストのほかに端末の一部の部品のサプライヤーについても明らかになった。LG Display(LGD)とAU Optronics(AUO)が、7.9インチのタッチパネルのディスプレイ向け部品を提供しており、そのコストは約80ドル(端末の全部品コストの約43%)であるという。
NPD DisplaySearchのアナリストであるRichard Shim氏によると、AppleがディスプレイパネルのサプライヤーとしてサムスンではなくLGDとAUOを採用したため、当初はパネルの市場が逼迫することが予想され、その原因はAUOにあるという。
Shim氏は10月末のブログの投稿で、「AUOは新たなサプライヤーで、Appleが必要としている量の生産をまかなうことができないことが問題だ。したがって、サプライヤーは実質的に1社だけだ」と書いていた。
米国時間11月2日のiPad mini発売後、iFixitが分解した際には、Appleとサムスンは辛辣な関係にあるにもかかわらず、Appleの「A5」プロセッサの製造元は依然サムスンであることが明らかになっていた。またiFixitは、iPad miniにはステレオスピーカーがあることも確認した。
IHSによる分解ではこのほか、韓国のチップメーカーであるSK Hynixがフラッシュメモリを供給、日本のエルピーダメモリがシステムメモリを製造しており、その部品コストは計約15.50ドルとなることが分かった。
また、Cirrus Logicがオーディオチップを提供し、STMicroelectronicsが加速度センサを製造している。一方、カメラの製造元については識別できなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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