これは、「acqui-hire(acquireとhireを組み合わせた造語。買収+雇用)」と呼んでもいいだろう。
米CNETが得た情報によると、Appleは、サンフランシスコに拠点を置き、HTML5を利用したウェブアプリケーションおよびマーケティングプロジェクトを専門に扱う、クリエイティブコンサルティング企業のParticleを買収したという。
Particleは2008年前半に創設され、何人かの著名人から財政的な支援を受けている。ポップスターから俳優に転身したJustin Timberlake氏は投資を行っており、Particleが創設し、資金不足に苦しんでいたソーシャル動画サービスのRobo.toへの資金提供に力を貸した。今回の買収案件に詳しい情報筋は、売却価格については何も知らなかった。
Particleは、GoogleやMotorola、Amazon、米Yahoo、ソニー、AppleからHTML5関連の仕事を請け負ったことがある。同社は、非同期動画面接プロジェクトの「Intervue.me」を含むいくつかの「labs(ラボ)」プロジェクトも開発している。
買収の話がまとまったのは9月末だが、10人ほどのParticleの従業員のうち全員がAppleで働くことになったわけではない。Appleに加わった従業員たちのLinkedInのパブリックプロフィールを見ると、何人かは「クリエイティブテクノロジスト」と記載されており、1人は「ユーザーインターフェースエンジニア」と記載されている。
Particleの従業員の何人かは、ユーザー体験設計グループの一員としてYahooと一緒に働いたことがある。創設者で最高技術責任者(CTO)であるAubry Anderson氏のLinkedInプロフィールによると、同氏も2006年から2008年にかけて、Appleにコンサルティングを行っていたという。
買収の目的だが、Appleは同社の製品ページや「iAd」広告、iCloud.comでHTML5に非常に注目している。iCloud.comは、Appleが真のウェブアプリケーションを提供する数少ない場所の1つである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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