Amazonがモバイルプロセッサ事業の買収を計画している可能性がある、という新しい報道が浮上している。
Texas Instruments(TI)とAmazonは現在、「Kindle」の開発元であるAmazonがTIのモバイルチップ事業を買収する可能性について「踏み込んだ話し合い」を進めていると、イスラエルを拠点とするニュースサイトCalcalistが現地時間10月15日、情報筋の話として報じている。同ニュースサイトは、Amazonが買収金額としていくら支払うつもりであるかについては言及していない。
もし、AmazonがTIのモバイルチップ事業を買収するならば、インターネット小売大手の同社にとっては劇的な方向転換となる。Amazonは、最新の「Kindle Fire HD」を含む同社のモバイル端末にTIのプロセッサを採用している。Amazonの主要な競合企業の1社であるBarnes & NobleもTIのプロセッサを採用している。Amazonが競合企業に対するチップ販売を継続するか、自社独自の技術を自社製品のみに利用するかは明らかではない。
TIは2012年9月の投資家らとの電話会議で、同社のモバイルプロセッサ部門を売却する計画を発表した。同市場の規模が同社目標に対して十分に大きくないことを理由としていた。同社は、第2四半期のワイヤレスプロセッサ事業の売上高が3億4200万ドルであったと発表している。同事業には、Open Multimedia Application Platform(OMAP)プロセッサ、ワイヤレス接続チップ、ベースバンド製品が含まれる。前年同期の売上高は5億5800万ドルだった。同部門は2012年第2四半期に、5100万ドルの損失を計上している。
TIは、NVIDIAやサムスンといったARMベースのモバイルチップメーカーの勢力に押されて苦戦している。これらのメーカーは、より性能が高いという評価を得ており、より多くのモバイルベンダーの取り込みに成功している。Amazonは、同社の各種Kindle製品に組み込まれているOMAPプロセッサの性能は、NVIDIAが現在提供する最高性能のチップに匹敵すると主張している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」