Bloombergによると、「iPhone 5」の精巧なアルミ製筺体が、品質管理がさらに厳しくなったことも相まって、生産ペースが落ちる原因となり、同端末の供給不足に追い打ちをかけているという。
当初の報道では、iPhone 5の品不足の一因は、同端末に搭載されたLG Displayの新技術にあるとされていた。
だが、この件に詳しい情報筋がBloombergに明らかにしたところでは、この端末の金属製筺体に関連する問題もあるという。
iPhone 5は、主に陽極酸化アルミ製の筺体のおかげで、先行モデルよりも薄く軽量になった。旧世代のiPhoneの筺体は、ひっかき傷はつきにくいがひびが入りやすいガラス製だった。
台湾の高雄にある国立中山大学の教授で材料工学が専門のJacob Huang氏は、Bloombergに次のように語っている。「どちらを取るかの問題だ。アルミは頑丈で比較的壊れにくく、軽量でコストもより安いが、ひっかき傷がつきやすい」
Apple関連のニュースを伝えるウェブサイト9to5Macによれば、Appleのマーケティング担当シニアバイスプレジデントを務めるPhil Schiller氏は、少なくとも1件の苦情に対して次のように回答したという。「どんなアルミ製品も、使用に伴うひっかき傷や欠けが生じ、本来の銀色が露出する場合がある。それは普通のことだ」
だがBloombergによると、Appleの幹部はすぐに、製造業者のFoxconnに対しひっかき傷の件で苦情を述べたという。その後、品質管理の検査に合格するiPhone 5の台数が減り、必然的に同端末の供給不足に拍車が掛かったと報じられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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