Mozillaは米国時間8月28日、「Firefox 15」をWindows、Mac、Linux向けにリリースした。Mozillaで進行中のメモリ管理プロジェクト「MemShrink」による最も大きな変更点のいくつかが遂に今回のメジャーアップデートによって、多数の「Firefox」ユーザーに提供されることになった。
Mozillaはこの新しいPC向け「Firefox 15」によって、長年、Firefoxを悩ませてきたメモリ管理問題の多くにようやく終止符が打たれると考えている。7月にFirefox 15がベータ段階になったときにわれわれが指摘したように、MemShrinkプロジェクトは、同ブラウザがメモリ問題の原因となるアドオンを扱う方法の修復に多くの時間を費やしてきた。「メモリリーク」とは、プログラムがタスクの処理に利用するメモリを確保したが、タスク完了後にメモリ解放に失敗、またはそれを不適切な方法で実行してしまい、そのプログラムが不安定な状態になることだ。Firefoxのエンジニアは同ブラウザからこれらの問題の多くを取り除いたと主張したが、それでもアドオンや長時間のブラウザ使用によってメモリリークが発生していた。
Mozillaによると、今回のアップデートはこれらのメモリリークの問題に対処しているという。筆者はFirefoxのアルファおよびベータビルドを継続的に使用しているが、Firefox 15ではクラッシュの発生が著しく減少している。それらの変化によって、ここ数年の間にFirefoxを使うのを止めた人々が戻ってくるかどうかは、全く別の問題だ。
Firefox 15は、ビルトインPDFサポート(「Google Chrome」では、かなり前から提供されていた)や音声コーデックの「Opus」(MP3やOgg、AACより圧縮効率に優れたオープンソースフォーマット)のネイティブサポート、「SPDY v3」(Googleのネットワーキングプロトコルのアップデート)のサポートも提供する。
「Android」版も同日Firefox 15にアップデートされた。インターフェースが刷新され、速度が向上したほか、そのインターフェースがタブレットでも動作するようになった。変更点には、Mozillaが「Awesome Screen」と呼ぶ新しいスタートページ、新しいレイアウト、劇的に短縮されたページ読み込み時間、「Honeycomb」での「Flash」サポート(これはタブレット版のローンチが遅れた大きな要素だった)が含まれる。
Android版Firefoxはユーザーのデバイスを自動的に検出し、適切なインターフェースをインストールする。ユーザー側で特別な操作を行う必要はない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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