Googleは、ウェブサイトの検索ランキングを左右する同社の新たな著作権侵害対策が、著作権侵害コンテンツの不正投稿の温床になっていることでも知られている同社所有のYouTubeには適用されないという懸念を否定した。
米国時間8月10日に発表された新たな著作権侵害対策では、ウェブサイト上のコンテンツに対する「著作権侵害に基づく有効な削除通知」を数多く受け取った場合、Googleはそのウェブサイトの検索ランクを低下させるようになっている。
しかしSearch Engine Landによると、著作権侵害の疑いがあるウェブコンテンツについては「Removing Content From Google」(Googleからコンテンツを削除する)というタイトルのページからオンライン処理によって通知を行うようになっているものの、YouTubeのコンテンツについては同サイト上の「Copyright Center」(著作権センター)から通知を行うようになっている。このため、Googleの検索結果ランキングに限って言えば、同社は「Removing Content from Google」とYouTubeの「Copyright Center」の双方からの通知を考慮することになるという。
GizmodoのEric Limer氏は、(1)Googleがえこひいきを行っている、あるいは(2)Googleは「YouTubeが著作権侵害を報告するための使いやすいシステムを率先して導入していることに対する見返りを与えている」という2つの見方があると考えている。
Search Engine LandのDanny Sullivan氏によると、この件についてGoogleにコメントを求めたところ、以下のような回答が返ってきたという。
われわれが検索結果のランク付けを行う際には、YouTubeもその他のサイトと同様に扱っている。とは言うものの、今回の対策によって、ユーザー作成コンテンツが登録されている人気サイトの順位が低下するとは考えていない。
Googleの関係者は、アルゴリズムに何らかのパラメータを組み込むことによるYouTubeの特別扱いを否定している。また、Googleはウェブ検索やYouTube上から寄せられた、著作権侵害に基づく有効な削除通知を考慮していくことになると述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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