米国時間8月5日、Appleはサムスンと争っている訴訟で6日以降の証言に召還する予定の7名を発表した。 その中に名前の挙がっていたのが、1980年代初めにMac OSのインターフェース要素やグラフィクスを作り出したSusan Kare氏だ。 Kare氏は、Macのトレードマークにもなった、端末をブートしたときに表示される「Happy Mac」アイコンを作り出した人。同氏のデザインはMacのゴミ箱など、今日のグラフィクスにも影響を与えている。 Susan Kare氏のイラストは、世界中の多くの人々によく知られているが、Appleの初期のコンピュータアイコンと同氏の名前を結びつけることができる人は少数であろう。 ピクセルアートのパイオニア志望であったKare氏は、当初スタジオアートの教師になるつもりであった。しかし、1980年代初期に美術館で働いていた頃、高校時代の友人であるAndy Hertzfeld氏から連絡を受けたことが転機となった。当時Macintosh OSのリードソフトウェアアーキテクトだったHertzfeld氏は、Kare氏にAppleでの仕事を紹介し、Kare氏はAppleでの初期採用メンバーの1人となった。 同氏は、Macintoshソフトウェアグループで働き、グラフィカルユーザーインターフェースやフォントのデザインを行った。当時の肩書きは「Macintosh Artist」。現在では彼女の象徴的なアイコンとなっているものに加え、文字幅に比例して幅が与えられる初のデジタルフォントファミリを設計した。 Kare氏のアイコンのデザインは、Macに感性やアイデンティティを植えつけ、独特な個性を与えた。また、Kara氏によるアイコンは、Macにユーザーとコミュニケーションをとる手段を初めてもたらし、文字なしで情報を伝えることができるようになった。 Kare氏はSteve Jobs氏に直属していたわけではなかったが、Kare氏は次の通り話している。「Steveは最終的に候補の作品に目を通し、自身の好みを表現した。1つだけ見せるとSteveが却下する可能性があったので、それは良い考えではない、とよく冗談を言っていた。いくつかアイコンがあれば、彼はいくつかを却下するかもしれないが、どれかを採用した」 Kare氏の新刊「Susan Kare Icons」では、1983年から2011年の間に制作された、同氏の人気のアイコンを見ることができる。
提供: Susan Kare
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