(編集部注:Appleが米国時間7月25日にリリースした「OS X Mountain Lion」のレビューを前編と後編の2回に分けてお届けします。今回は、その後編になります。前編はこちら)
「Notifications」も「iOS」から「Mac」に受け継がれている機能だ。この機能により、すべてのデバイス間で通知を同期し、あらゆるところから最新の情報を利用できる。「Mountain Lion」の新しい「Notification Center」では、通知は画面の右上隅にバナーやアラートとして表示される。ユーザーが注意しなければならないアプリアップデートの「Alert」は、ユーザーがすぐにアップデートするのか、あるいはスヌーズ(後で通知)を選択して後でアップデートするのか(スヌーズ時間は9分だ。なぜいつも9分なのだろうか)を決めるまで表示され続ける。一方で、新着の電子メールや「Message」のようなアップデートは少しの間だけ表示され、その後、画面から消える。最近のアクティビティをすべて閲覧したいときは、右上の通知アイコンをクリックするか、あるいはトラックパッドの右端を起点に2本の指を右から左に滑らせる2本指スワイプを実行するといい。
Notification Centerでも、FacebookやTwitterに投稿するための便利な機能が提供される(Facebookへの投稿機能は2012年秋に提供開始)。先ほど紹介した、指を右から左へと滑らせる単純なスワイプ操作をNotification Centerの一番上で行うと、「Click to Tweet(クリックしてツイート)」や(Facebook用の)「Click to Post(クリックして投稿)」を実行するためのボタンが表示されるようになった。一度でもデスクトップから離れたり、ウェブブラウザを開いたり、アプリを起動したりすることなく、ツイートやステータス更新を素早く入力して、それぞれのソーシャルネットワークに送信できる。
Mountain Lionではこれまでのバージョンよりも簡単に、今見ているコンテンツを一般的なソーシャルネットワーク上の人々と共有できる。電子メールとMessages、「Air Drop」のほかにも、すべての主要アプリから、(共有するコンテンツに応じて)TwitterやFlickr、Vimeoなどのソーシャルネットワークと共有するオプションが利用できるようになった。筆者が使用したレビュー用コピーでは、Facebookが統合されて実際に動作していたが、先述のように、残念ながらこの機能は正式版リリースの時点では搭載されていない。Facebookとの完全な統合は2012年秋に予定されているMountain Lionのアップデートに含まれるとAppleは話しているが、Facebook機能が今回のリリースに間に合わなかったのは残念だ。
「Reminders」アプリは、iOSユーザーならばそれと分かるものになっており、Mac向けの新しいアプリで変わったところはほとんどない。タスクの作成と管理、To Doリストの作成、アラートの設定が可能で、「iCloud」が自動的にそれらをユーザーのほかのデバイスと同期する。食料品、いつか行きたい旅先といったカテゴリに基づいて、別々のリマインダーリストをセットアップすることが可能だ。そして、予定日や位置情報に基づくリマインダーを追加して、それぞれのリストのアラートを管理できる。ある場所を離れたときや、到着したときにアラートを送信するようにRemindersアプリを設定できるのは、非常に便利だ。そしてわれわれはプレビュー記事の中で、その機能が欠落していることを指摘していた。したがって、Appleが最終的なリリースで同機能を追加したのは喜ぶべきことだ。
Remindersは複数のアカウントと連携できる。したがって、「Yahoo Calendar」や「Google Calendar」などの「CalDAV」サービスを使っているユーザーは、個々のアカウントを作成するか、あるいは自分のMac上だけで表示されるリマインダーリストを作成できる。ユーザーのすべてのリマインダーは、予定日が近づいてくるとNotification Centerに表示される。
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