答えを知らない場合でも、ただそう言うのはできるだけ避けること。その代わり、「それはよい質問ですね」という古くからある言い回しを使うなどの工夫をする。その後、関係する問題について説明する。もし問題が環境やシステムの構成によって異なる場合は、特定の環境や構成を例に取り、それについて詳しく説明してもよいだろう。その後、聞き手に対して、環境によって結果は異なる場合があると警告する。
あなたは第1段階ヘルプデスクアナリストであり、ある問題を第2段階あるいはそれ以上の段階に引き上げようとしているとしよう。その問題を次のアナリストと議論する際には、すでに実行したトラブルシューティングの手順と、それらがうまくいかなかったことを明確に伝える必要がある。さもなければ、次の担当者はあなたはそれらの手順を実行しなかったと考え、無能だと思うかもしれない。そのような状況にならないように、他のアナリストから質問を受ける前にすでに実行したことを説明しておいた方がよい。
聞いた話に不明なことがあった場合、質問には可能性のある選択肢を挙げておくこと。説明する側の人物は他の選択肢に気づいておらず、誤ってあなたの質問は馬鹿げたものだと考えてしまうかもしれない。
例えば、供給業者はアーリントンにあると説明している人が、バージニア州のアーリントンしか知らなかったとしよう。もし「それはバージニア州のアーリントンですか」とだけ聞いたとすれば、相手はそれを馬鹿げた質問だと思うかもしれない。「そのアーリントンは、バージニア州、テキサス州、マサチューセッツ州のどのアーリントンですか」と聞けば、あなたの質問が馬鹿げたものではないことを明確に示すことができる。同様に、「そのプレゼンテーションにはPowerPointが必要ですか」と尋ねるのではなく、「本当にPowerPointが必要ですか、ビューワでも構いませんか」と聞いた方がよいだろう。
どんな答えも、特定の事実や状況に依存する。他のケースでは答えは違うものになるかもしれないため、それらの条件は明確にしなくてはならない。
例えば、あなたはIT部門のベンダー管理を担当しており、あるベンダーに問題が生じたとしよう。IT部門の誰かが、そのベンダーに対して訴訟を起こせる時期についてたずねてきた場合、あなたはその答えを知っているはずだ。答える際には、おそらく「X州では、訴訟までのタイムリミットはY年ですが、他の州では異なっているかもしれません」という風に表現したいはずだ。
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