7月5日(現地時間)から4日間に渡ってフランス・パリ郊外で開かれた「Japan Expo 2012」(ジャパン・エキスポ)。欧州で最も日本のコンテンツが受け入れられているとされるフランスで何が起きているのかをレポートする。
現在、スマートフォンのコンテンツ・ビジネスを手がける筆者がジャパン・エキスポに興味を持ったのはスマートフォン登場以前の6~7年前だ。当時から日本のデジタル・コンテンツ・ビジネスをグローバル展開する上で一度は訪れなければならないイベントだと思っていたが、ようやく今年、その機会を得た。
ジャパン・エキスポは毎年来場者数が増加し、今年の主催者予測来場者数は20万人を上回るイベントに成長した(去年の来場者実績は約19万人)。去年の東京ゲームショウ(TGS)は4日間で約22万人の来場者だった。つまりTGSとほぼ同じ動員数を誇るイベントである。ただし、TGSは2日間のビジネスデイが設けられ一般来場者が有料チケットで入場できるのは後半の2日間のみだ。ビジネスデイの来場者は約5万人、一般公開日の来場者は約17万人。パリのジャパン・エキスポがビジネスデイを設けておらず全4日間有料の一般来場者だけである点を考慮すると、TGSを上回る一般来場者が押し寄せている可能性があるのだ。実際、ジャパン・エキスポの来場者の多さと熱気はTGSの一般公開日とほぼ同じと感じた。
出展者や展示コンテンツは無論、日本のアニメ、ゲーム、漫画がメインだ。任天堂の「スーパーマリオ」や東映アニメーションの「ワンピース」のブースなどは定番的な人出の多さだ。コスプレをした来場者も多く、筆者の主観ではあるが3割~4割程度の人が何らかのコスプレか、それに類する服装をしていた。中でも多かったのはワンピースだ。麦わら帽子をかぶっただけの人も多く、ワンピース人気は日本だけではないことを実感した。
「NARUTO」やワンピースの影響からか「刀」(模造刀)を30ユーロ前後から販売している業者も多く見られ、大人から子供まで腰に刀を差している人も多かった。コスプレをして電車に乗って来場するのが普通のため、刀や槍、弓を持ってホームでたたずむ人達を見かけたのも日本と違うところだ。柔道や剣道など日本の武道を実演しているコーナーなどもあり、その同じ会場で一般の来場者が自分の模造刀を使って「チャンバラ」試合をするために行列している場面にも出くわした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス