Microsoft、マルチタッチデバイス開発のPerceptive Pixelを買収へ

怒賀新也 (編集部)2012年07月10日 04時10分

 米Microsoftは、マルチタッチデバイスを開発、生産する米Perceptive Pixelを買収する。カナダのトロントで開催中の7月9日、パートナーカンファレンス「Microsoft Worldwide Partner Conference 2012」においてCEOのSteve Ballmer氏が、両社が合意に至ったことを明らかにした。

 Perceptive Pixelは2006年にJeff Han氏が設立。2007年にマルチタッチワークステーションを発表した。2008年の米大統領選挙の報道でCNNなどの機関が採用したことで、広く知られるようになった。

 Ballmer氏は基調講演でこの買収案件を発表。場内がざわめく中、突如登場したHan氏がWindows 8ベースで動作する82インチの大画面マルチタッチデバイスのデモを開始した。

基調講演中にデモをしたPerceptive PixelのJeff Han氏
基調講演中にデモをしたPerceptive PixelのJeff Han氏

 スワイプ、ピンチといったiPadなどで見慣れた動作も、82インチの画面に向かってやってみるとダイナミックな印象を受ける。人差し指ではなく、手のひらで自在にページをめくり、画面を操る様に会場から拍手が起きた。

 Ballmer氏は既にこのデバイスを自社のオフィスに導入済みという。

 「スカイプ、スクリーンショー、Notesのコピー、写真にいたるまで大画面でみんなと共有できる。驚異的なことだ。しかもWindows 8で動く。現在は8万ドル(約640万円)だが価格をどんどん下げていきたい」(Ballmer氏)

 Han氏はここで「すべて米国で生産している」とコメント。これにも拍手が起きた。AppleがiPadの生産をほぼすべて中国で行い、雇用を生んでいないと言われていることを揶揄(やゆ)したものといえる。

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