Appleは、環境配慮型製品の製造を推進するための主要プログラムから離脱することを決定した。設計方針がプログラムの条件と合わなくなったと述べたと報じられている。
6月下旬、Appleは非営利組織EPEATに対し、同社製品への環境配慮の認定を今後申請しないことと、既に取得した認定を返上することを伝えた。
The Wall Street Journalが運営するCIO Journalのウェブサイトによると、39のアップル製品がEPEATの認定を受けており、これには「MacBook Pro」や「MacBook Air」などのラップトップ製品も含まれるとう。
EPEAT(正式名称:Electronic Product Environmental Assessment Tool)は、米環境保護庁からの資金拠出を受け、「電子機器を対象とする世界的な環境保護認定制度のリーダーであり、消費者と環境配慮型製品を引き合わせるとともに、環境責任を果たし環境技術を革新するメーカーを支援する」としている。
CIO Journalによると、米国政府は政府機関に対し、使用する電子機器の95%以上をEPEAT認定製品とすることを義務付けている。また、FordやKaiser Permanenteなどの大企業の最高情報責任者(CIO)は、EPEATの認定企業から調達しなければならないとされている。米国の大規模な大学の多くも、EPEAT認定製品を好んで購入している。
Appleは「設計方針がEPEATの条件に合わなくなったと述べた」。CIO JournalはEPEATのRobert Frisbee最高経営責任者(CEO)の発言を引用してこのように報じた。「彼らは重要なサポーターだったが、これ以上製品をこの基準に準拠させない意向なのは残念だ」
EPEATの認定条件の中に、電子機器はリサイクルできるように解体が容易でなければならないというものがある。「iPhone」、「iPad」、およびRetinaディスプレイを搭載した新型「MacBook Pro」はこの条件を満たしていない。電池やガラス製ディスプレイなどの部品がケースや背面に接着されているためだ。CIO Journalによると、Appleは別の環境基準を近々導入する可能性があるという。
米CNETはAppleにコメントを求めているが、回答は得られていない。CIO Journalは、Appleはコメントを拒んだものの同社ウェブサイトの「Environment(環境)」セクションに言及したと報じた。
The Vergeは、Appleが「iMac」でEPEATのゴールド認定を取得したことを宣伝していたと指摘している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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