LinkedIn会長 リード・ホフマン「人的ネットワークがメンターになる」 - (page 3)

冨田秀継 (編集部)2012年06月19日 21時25分

人的ネットワークがロールモデルでメンターになる

--あなたが今までに会った起業家や経営者で、最も印象深い人を教えてほしい

 私が会った数多くの起業家は、皆とても印象深い人物だった。すべてが起業家であるための良い素質を備えていたと思う。

 特に、今回来日して最も会えてよかったと思ったのは、高宮慎一さんだ(グロービス・キャピタル・パートナーズのパートナー)。

--質問を少し変えて、ロールモデルやメンターといえる人はいるのか

 (人的な)ネットワークが私のロールモデルになり、メンターにもなっている。人によって教えてくれることはさまざまなので、ネットワーク全体が私の規範になっているといえよう。

 たとえば、Steve Jobsからはデザインについて学んだ。また、Jack Dorseyのデザインも素晴らしい。プラットフォームについては、Marc Andreessenから多くを学んだし、エンタープライズ分野ではAneel Bhusri(Greylock Partnersのパートナーで、先述したWorkdayやClouderaへの投資で知られる)から素晴らしいものを学んだ。

--あなたは90年代に富士通やアップルで働いた経歴を持っています。両社での経験は、今の仕事にどのように活かされているか

Habitatについては「1996年の米国にバーチャルワールドを導入するのは早すぎたな」とコメント
Habitatについては「1996年の米国にバーチャルワールドを導入するのは早すぎたな」とコメント

 Appleは、良い製品とはどうあるべきか、ソフトウェアの実装はどうあるべきかを教えてくれた。富士通では、プロダクトとプロジェクトのマネジメントを学んだ。

 富士通では「WorldsAway」というバーチャルワールドのプロダクトを担当した。日本では「Habitat」というサービス名だった。

--富士通を含む日本の大手電機メーカーが危機に陥っている。メーカーで働く若者にメッセージを送るとしたら、どんな言葉になるだろうか

 企業が変化に対して柔軟に対応し、イノベーションを生み出していけるか——これは、従業員にも同じことがいえる。業界の動向や新しい技術に目を向け、自分たちで知見を得ること——それを社内からだけでなく社外からも得ることだ。

 このパターンこそ、シリコンバレーがイノベーションで成功している源泉でもある。

 私が日本でも出版した「スタートアップ! - シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣」という本の中で、その内容を紹介しているので、是非読んでほしい。

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