LinkedIn会長 リード・ホフマン「人的ネットワークがメンターになる」 - (page 2)

冨田秀継 (編集部)2012年06月19日 21時25分

--あなたが投資した企業に、FlickrとLast.fmがある。ご存じの通り、FlickrはYahoo!で、Last.fmはCBSで、存分に力を発揮しているとは言えない。スタートアップが大企業に吸収されると、力を失うのはなぜだろうか

 個々のケースがあると思うので、一般的な話をしたい。買収案件では、スタートアップ側が達成しようとしている目的と、買収する大企業側の目的がうまく合致した場合に成功すると言える。大企業もスタートアップを買収することで、一貫性のある戦略をもってやっていこうと考えるべきだ。

 個人的な例をひとつ挙げよう。LinkedInは最近、SlideShareというサービスを買収した。SlideShareはプロフェッショナル向けのコンテンツサービスで、いわばプロ向けのYouTubeといえる。GoogleのYouTube買収は、非常にうまくいった買収の一つだが、我々もSlideShareで同じ効果を得ようと考えた。

--では、SlideShareの買収を例に、買収する側としての「一貫性のある戦略」を教えてほしい

 SlideShareは、プロフェッショナルがビジネスに関連するコンテンツを提供する場だ。組織上の変更から製品の紹介まで、さまざまなコンテンツを公開できる。

 LinkedInとSlideShareがどういった相乗効果をもたらすのか。それは、こういうプロフェッショナルは、このコンテンツを見るべきだという情報を提供できるようになるのだ。また、情報を公開する範囲を設定できるようにすることで、有効性の高いコンテンツを、より有効性の高いプロフェッショナルに届けることもできる。

--これからも買収を続ける?

 LinkedInメンバーに役立つものがあれば、良いテクノロジやチームについては、常に対象として見ていきたい。LinkedInには、このようなチームや企業、テクノロジを常に見ている専任の人員もいる。

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