Sharma氏:アドビ自身がストレージサービスを提供する意味は、クリエイティブのプロが求める機能を持った、クリエイター指向のサービスである必要があったためです。実際に利用していただくと分かると思うのですが、例えばInDesignファイルのサムネール表示やPSDファイルのレイヤ操作などを、クラウド上で実現しています。
さらに、その機能にあらゆるアプリケーションやデバイスからアクセスできる必要がありました。その完成度は、コモディティ化されたクラウドサービスとは明らかに違うと自負しています。この「デザイン指向のクラウドサービス」によって、クリエイティブなプロセスやワークフローの改善ができるはずです。
プロフェッショナルが利用するサービスとしてのセキュリティや信頼性については、既にアドビが提供してきたPhotoshop.comやAcrobat.comといったクラウドサービスでの経験や、そこから得られた教訓を生かして確保していきたいと考えています。
既に提供が開始されているCreative Cloudには、一部まだ未実装の機能があるようです。例えば「チーム作業向けのライセンス」「コミュニティ機能」「Digital Publishing Suite Single Edition」といった発表済みの機能は、どのようなタイムラインで実装されてくるのでしょうか。
Sharma氏:現在提供しているイニシャルリリースは、個人向けのものと位置づけられています。契約は月次でも年次でも可能です。また、Creative Cloudに利用権が含まれるCreative Suiteの各単体製品については、個別にサブスクリプションすることもできます。その場合も、10Gバイトのクラウドストレージ、クラウドとローカルのデータ同期などがで利用できます。
Adobe Lightroom、Edge、Publishing Suite Single Editionといった製品については、今後10月くらいまでの間に追加機能として提供していく予定になっています。これらの製品が利用できるようになった場合でも、Creative Cloudについては、契約期間中の追加料金などはありません。
コンテンツをクラウド上で多くの人と共有し、コメントをもらったり、他の人をフォローしたりすることが可能になるコミュニティ機能についても、近い将来のリリースを目指しています。また、チーム作業向けの機能とライセンスは、今年後半の提供になります。これらについては準備ができ次第、より詳細な情報を発表する予定です。
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