Creative Cloudこそが未来のツールの姿--アドビ幹部、クラウドを語る - (page 2)

Sharma氏:主に、提供形態と価格設定、バージョンアップグレードといった点について、ユーザーがどのような状況にあるのか、調査と議論を続けていました。前バージョンである「CS 5.5」は、サブスクリプション形式での提供も行ったのですが、あれにはテストマーケティングとしての意味合いもあったのです。

 結果として、CS 5.5でサブスクリプションという選択肢を提供したことは、新規顧客の獲得やアップグレード率の向上につながりました。5.5でのサブスクリプション方式導入によって、実に38%の新規顧客を獲得し、アップグレード率についても67%の改善が見られたのです。サブスクリプションによるツール提供は、ユーザーにとっても魅力的なものであることが分かりました。

 われわれの顧客からは、「コンテンツのクリエイションに関する状況が激しく変化している」という声を多く聞いています。コンテンツを作り上げ、さまざまなフォーマット、さまざまなデバイス向けに配信したい。さらに、ネットを使って効果的に共有し、コラボレーションしたい。クリエイターはクリエイションの作業に専念したいと願っており、そうした新たな状況については、アドビが技術面で解決策をサポートできます。Creative Cloudを市場に投入した理由はそこにあるのです。

 クリエイターが抱える現実的な課題を解決するための魅力的なツールの組み合わせを、魅力的な価格で提供するのがCreative Cloudです。

 われわれは昨年以降、Creative Cloudの魅力についてユーザーに伝えることにも取り組んできました。しかし、新しい環境への移行準備ができていない人も、たしかにいることでしょう。そうした人には、従来同様にパッケージを使ってもらえるようにするため、年末まで新アップグレードポリシーの設定期間を延長しました。また、CS3以降のユーザーに関しては、Creative Cloudについて「年間契約で月額3000円」という、特別なオファーも設定しています。

 既にCreative Cloudは体験できる環境があります。ぜひ、実際に使ってみた上で、われわれの提示している選択肢の中から、最適のものを選んでいただければと思います。

--共有クラウドストレージや電子出版ツール、「Adobe Proto」「Adobe Ideas」といったTouch Appsの構成を見ていると、アドビがCreative Cloudでクリエイターの作業プロセス自体を標準化しようとしているような印象も受けます。

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