空港、客室、運航、整備など、あらゆる業務に従事するメンバーが、部署名、実名、顔写真とともに登場する日本航空(JAL)のFacebookページ。後編では、現在のスタイルを確立した理由と今後の取り組みに迫る。前編はこちら。
第一に発信する社員の顔が見えること。手直しはしていますが、ウォールへの投稿は社員一人ひとりが自分自身で書いています。本人が登場し、一人ひとりがお客様への想いやサービスの裏側を語るということを重視しています。
次にリアルタイム性です。お客様にJALの「今」を感じていただくため、お知らせする情報をその日その時の担当者の言葉で語っています。例えば各空港の天候を織り交ぜるなど、季節感がでるように心がけています。
そして、オリジナルコンテンツの発信です。中でも社員が出る時に使っている写真は、Facebook用に社員自身が毎回撮影しています。実はプロの方に撮っていただいた写真よりも社員が撮ったもののほうが「いいね!」が多くついたりするんですよ。写真は特に重要なのでこだわっています。
掲載内容に関しては、お客様に共感を持って読んでいただけるか、またお客様にとって有益な情報になるか、の2つを基準に選定しています。迷ったら「共感」と「誠実」で判断すること。時には会社にとって不都合な内容でも、お客様にとって有益であると判断した場合はお伝えすることも必要と考えています。重要なことはお客様視点を貫くということです。
JALのFacebookページは、JALのありのままの姿と社員の想いを伝えることをポリシーとしています。そのため、社員一人ひとりが自分自身の言葉で伝えようと最初に決めました。また、実名での投稿が重視されるFacebookで、企業側は名前を名乗らないというのには違和感があるなと考え、投稿する担当者の名前も記載させていただいています。
そうした想いから、投稿には顔写真も掲載しています。当初は戸惑った社員もいましたが、JALのFacebookポリシーと説明し、実名、顔社員入りで登場してもらっています。
お客様に、内容をしっかりと伝えることが重要だと考えているので、多少長文になるのは仕方ありません。文章は短い方がいいというアドバイスがあったり、洗練されていないという声もあったりしますが、自分たちのやり方でいいというスタンスです。
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