Fortuneが報じたところによると、Tim Cook氏は、Steve Jobs氏の築き上げたAppleという会社を受け継ぎ、最高経営責任者(CEO)として同社をより企業らしい形へと変革しているという。
FortuneはCook氏自身と直接インタビューを行ったわけではないものの、米国時間5月24日に発行された同誌の特集記事では、複数の情報筋からの話を引用し、Cook氏がいかにしてAppleを変革したのかについて光を当てている。Fortuneによると、同氏がもたらした多くの変革のなかでも、エンジニアリング主導の意思決定を廃し、より保守的な形で生産効率に目を向け、結果としてコスト削減を可能にしたことが特に注目に値するという。
Appleでかつてエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めていたMax Paley氏は、24日発行のFortuneに掲載されているインタビューにおいて「今では、重要な会議にはプロジェクトマネジメントの責任者とグローバルサプライマネジメントの責任者が必ず出席すると聞いている」と述べたうえで、「わたしがAppleにいた頃は、エンジニアリング部門がAppleとして必要なものを決定し、プロダクトマネジメントとサプライマネジメントが製品化するという役割分担だった。この点を見ても、優先順位がシフトされていることは明らかだ」と述べている。
Cook氏はAppleをクリエイティブな活動が行える企業にすることに反対しているわけでは決してないものの、より企業らしい運営がなされるべきだと考えているように見受けられるとFortuneは伝えている。実際、情報筋の1人は、Appleが「従来型の企業にぐっと近づいた」と述べ、Jobs氏がCEOを務めていた頃に比べると社内の組織階層がより構造化されたと説明している。
またFortuneによると、Cook氏はある意味でフレンドリーなCEOであるという。従業員がCEOからの叱責におびえ、失敗を恐れていた時代は過去のものになった。事実、情報筋の1人はFortuneに対して「今では、従業員たちはのびのびと仕事をしている」と語っている。また、Appleにおけるデザインの神様とでも言うべき存在であるJonathan Ive氏としか昼食をともにしないのが常であったJobs氏とは異なり、Cook氏は同社のカフェテリアでさまざまな従業員と一緒に昼食をとることで知られているとFortuneは伝えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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