細かい指の動きも感知のモーション入力システム「Leap」--開発コンセプトと普及戦略 - (page 2)

Daniel Terdiman (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年05月24日 07時30分

 しかし、これは始まりにすぎない。Leap Motionは最初から、アプリケーションを自ら構築して普及させようとするのではなく、同社のテクノロジを多数のサードパーティーアプリケーションをサポートするエコシステムに育てると決めていた。同社は5月になって、Highland Capital PartnersのAndy Miller氏が主導するシリーズAの投資によって1275万ドルを調達したと発表している。

 最高経営責任者(CEO)のMichael Buckwald氏は米CNETに対して、「われわれは、可能な限り活気に満ちた開発者エコシステムを構築したいと考えており、あらゆる(分野の)開発者に働きかけている」と述べた。

 われわれは、人々がOSを操作したり、ウェブを閲覧したりする方法を根本的に変えてしまうような、世界を変革するアプリケーションの登場を期待している。目標は、かつてマウスがしたのと同じように、コンピュータを操作する方法を根本的に変えてしまうことだ。つまり、その変化は、最も基本的な使用事例からコンピューティングテクノロジに関して想像できる最も高度な使用事例まで、あらゆるユーザーに影響に及ぼす。

アプリストア

 MicrosoftがKinectの提供を開始したとき、このデバイスはクローズドなシステムで、同社は厳しい統制下に置くつもりだった。同社は開発者キットの利用に料金を請求し(ただし、非商用版のSDKは無料)、直ちにハッカーコミュニティーの恨みを買った。それが、今では有名になったKinectハッキングの動きにつながり、最終的にMicrosoftは、人々が同システム上に独自のアプリケーションを構築したがっていることを受け入れざるを得なくなった。

 Leap Motionはもともと、開発者の力を借りるのが進むべき道だと判断していた。同社は現在、アプリストアの構想を持っている。Leapを購入したユーザーがアクセスして、同デバイス向けに作成された非常に多様なアプリケーションを購入できる場所だ。

 「結局のところ、Leapの使用事例は膨大な数になるため、その価値は同テクノロジをオープンにすることによってしか実現されない。もしもマウスが当初、クローズドなテクノロジとして発売されていたら、どうなっていたか考えてみてほしい。そのインパクトは、誰もが開発対象にできるオープンなシステムだったからこそ与えられた実際の影響と比べて、ごくわずかにとどまっていただろう」(Buckwald氏)

 同社に関する口コミといくつかの控えめな発表から考えると、Leap Motionは既に開発者から1000件以上の問い合わせを受けている。そして、同テクノロジに関する情報が広まった今、その数字は「飛躍的に」増えると同社は見ている。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]